【HQ】第二王女は家出をしたそうです【王国パロ】 (ページ18)

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とある騎士団員さんページ18

｢よし、本日の廊下掃除終わり！｣

ピカピカに磨かれた廊下を見て、自分の家事スキルが上がっていると実感する。やっぱり、清潔が1番だ。

(さて、次の仕事まで時間はあるけど…どうしよ。)

掃除用具を片付けながら、残りの1時間の空き時間をどう埋めようかと頭の中でシュミレーションをする。
ふと、ここの近くに中庭があることを思い出した。なんせ、角を曲がればすぐに着くぐらいのところにある。

(じゃ、中庭でちょっとだけゆっくりしてよっかな。)

そんなことを考えながら、ステンドグラスばりの向こうの景色をワクワクしながら待った。

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(やっぱり、植物に囲まれるのはいいな～)

大嫌いな王宮の中で唯一好きだったのが中庭だ。よく、1人になりたい時とかに行ったりしていた。…後、お稽古をサボる時とか。

(ん、あそこにいるのって誰だろ。服を見る限り騎士団の人だよね。)

近くのベンチに座っていた黄緑がかった目の人。雰囲気的にはチベットスナギツネに似ている気がする。その人になんだかサボっている私の姿が重なった。
なんだか興味が湧いたので、話しかけてみることにする。

｢こんにちは。サボりですか？｣
｢え、まぁ…はい。｣

ぎこちない返事が返ってくる。少し、冷静になって考えてみれば、サボりですかって酷すぎないか？どんどん顔が熱くなっていく。もう既に耳まで熱い。

｢ほんっとうにすみません！とんでもない無礼を…｣

私がアワアワしていると、｢プッ｣と吹き出す音が聞こえた。

｢あんた、変な人だね。俺は角名倫太郎。｣
｢浅井めいです…｣

恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいの小さく今にでも消えてしまいそうな声で言うと、また角名さんは笑った。