二十一話 ページ24
mk「おう、ありがと」
ms「うん！あ、オススメの本とかあったら教えてねー！」
そう言ってメシアさんの部屋の前を離れて
マイクさんの後ろについて行く。
図書室は少し遠いようで数分歩いて階段を上って
もう少し歩くと大きな扉があって「図書室」と書いてある板が掛かっていた。
その扉を開けて入ると凄く埃くさかった。
mk「相変わらず埃くせぇな…あ、俺この本読んでるから気になるやつ見つけて来なよ
貸し出し自由だから好きに持ってきていいよ」
そう言うと手元の分厚い本を部屋の真ん中あたりにある机に置いて椅子に座るとペラペラとページを捲り始めた。
本棚に並んでいる本の題名を見ながら少し歩いていると
紫色の表紙の「獣人の秘密」という本が目に止まった。
『なにこれ…』
すごく埃を被っていて読みにくいため埃を払って再度見ると著者の所が白く塗りつぶされていて見えなかった。
興味本位でページをめくっていく。
【獣人の能力と本能について】
強調された文字を見て興味がわく。
下の細かい字を見ていくと気になる文字が書かれていた。
［獣人の中には洗脳能力を持っている者もある。だが、
その洗脳は人間には効かず、獣人にしか効力がない］
洗脳…？
更に読み進めていく
［思い通りに動かす洗脳は、一週間ほどの時間が必要の様でかける側も精神をすり減らす必要がある様だ。さらに____］
こんなの聞いたことがない。
洗脳ってなんだ…？一週間…？
様々な疑問が湧いてくる。
次のページを捲ると、身体能力や元の動物？によっての
知能などの実験結果の様なものが書かれていてあまり興味を引くものではなくすぐに本を閉じた。
そして元の場所に本を戻すとまた歩いて探す。
いつの間にか俺の腰くらいの高さしかない本棚の所に来ていて、
しゃがんで本の題名を見ていくと「きつねのおやこ」という本があった。
気になって開いてみると可愛らしい絵柄できつねのお父さんと子供の絵が
書かれていて、面白そうだった。
………
「お父さん！あのなし落ちてくるかな？」
「落ちてくると良いねぇ」
「いつ落ちてくるかな！」
「いつ落ちてくるかなぁ」
「早く落ちてきてほしいね！」
「早く落ちてくると良いね」
………
そんな会話がずっと続いて、最後は木から
梨が落ちてきて二人とも幸せ、という本だった。
明らかに子供向けだが興味が湧いてきてこの本と同じ本棚に
入っている本を取り出して読んでみる。
本を読んでいると眠気が襲ってきた
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