愛玩動物【wrwrd】 (ページ16)

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十五話ページ16

「なぁ、また隣の国で____」

「マジ…？大変だろうな…」

「この剣切れ味____」

「そうだな…____」

「なぁ、あれ、獣人隊だぜ…？」

その声が一番目立って聞こえる。
俺らのことを噂しているらしい。

ゾムさん達は聞こえてないのか無視しているのか楽しそうに喋りながら走っている。

mk「…？Aどうした？」

『いや…』

マイクさんに聞かれて曖昧な答えをしつつさっき俺らを噂していた軍人の方を見ると察した様に「あー…」と声を出して、こう言ってきた。

mk「よくある事…慣れないとキツイよ」

『よくある事…？』

mk「この国は治安があんまり良くないんだ。だからしょっちゅうデモが起こる。この軍でもそのうち火でも放たれるんじゃないかって言われてるんだ。だけどこれまで一度も王様が殺されてない。凄いよねあの方」

王様が殺されてないのは当たり前じゃないのか。

弱肉強食だろ？
そう思ったが言わない事にした。

そして、ずっと喋りながら走っていたから段々息が切れてくる。早速キツイ。

そんな俺とは意に反してマイクさんは何事もない様な顔で
走り付けているから凄いな、と思った。

mk「てかさ、最近嵐が来るらしいよ」

『はぁ、ん、嵐？』

mk「うん。あ、もう着いた」

気がつくと走り始めた地点に戻ってきていて
俺らが最後の様だった。

zm「おぉ！走り終われたん！？」

ms「すご！」

zm「メシア最初んときぶっ倒れてたもんなw」

ms「言わないでくださいよ！あれ石も避けてたんですから！」

kr「石も避けつつ走るのがランニングよ(キラッ)」

メシアさんは体力無かったらしく、そのときの思い出話に
花を咲かせている。

すると視界の隅でキラさんがお腹をさすっているのが目についた。

『？キラさんどうした…？』
__
キラ=cr「」
__

cr「あぁ、腹が…」

『は、腹が…？』

cr「腹が減った！！！」

もしかしてお腹が痛いのかと心配になっていたが
どうやらその心配はいらなかった様だ。

腹が減ったと、叫んだからゾムさん達が歩いてきたと思うと俺ら二人にゾムさんが方を組んで「食堂行こか」と囁いてきた。

食堂なんてあるのか…

cr「えっへ、ゾム隊長…俺今日大人しく食べたいんすけどぉ…」

zm「でも腹減ったんやろ？腹一杯食わせたるで行こか」

キラさんににこっ、と笑うと
そのまま建物の中に歩いて行ってしまった。

そのあと何故か手を合わせているクロさんと一緒に
食堂へ行く事になった。