屋上組にたまたま会っただけなのに「プロセカ」「屋上組」 (ページ5)

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３．屋上にページ5

『ねえ、杏。この学校って広い？』

今、私は杏と一緒に教室の中で昼食をとっている。

誘われたら、断れないし。

杏「んー。最近できたし広いんじゃない？」

そういいながら杏はパンをかじっている。

杏「あっ！でも、ほかの学校と違って屋上がちゃんとあるんだ！」

『屋上＿＿＿？』

杏「うん！屋上って言っても＿＿＿」

杏の説明がどこか遠くにある気がした。

だって、

「また屋上で＿＿＿」

自分の考えが馬鹿だって頭はとっくにわかってるのに、体がそのこと通りには動いてくれない。

私の頭の中は屋上でいっぱいだった。

『杏、』

杏「ん？」

『ごめん、ちょっと用事。』

私はそうやって勢いだけで教室を出た。

出てからとりあえず、階段を上がって上がって＿＿＿

・・・・馬鹿か、私は。

よく考えれば今日来たばかりのこの高校の校舎。

道なんてわかるはずもないじゃないか、

「どうした！見かけない顔だが」

急な人の声に私は驚きを隠せなかった。

『あ、あの』

『み、道に迷っちゃって』

私がそういうとその人は

「どこに行きたいんだ？たぶん転校生だろう？」

二年の名札。

年上だ＿＿

『は、はい。えっと、屋上に＿＿』

「屋上？」

あっ、その声を聴いた瞬間終わったと思ってしまった。

さすがに怪しまれるかも＿＿

『が、学校探検＿＿？みたいな感じで＿＿！』

とっさに出たのが、この、小学生のような言い訳だった。

「ああ！なるほどな！いいぞ、一緒に行こう！」

なんか、納得してもらったようで案内をしてもらえることになった。

「類か暁山の知り合いか？」

『え＿＿＿』

「あ、いや、すまん。オレの知り合いでな。よく屋上にいるから＿＿＿」

聞き間違いだったのか、私はよくわからないまま、

『そ、そうなんですね。』

という声を出すことしかできなかった。

「ここだぞ。」

『あ、ありがとうございました。』

私はそう言って頭を下げた。

ここが屋上につながる階段の入り口らしい。

上ると、中学の時に感じた、階段のきしむ音がそのままの気がする。

ドアノブ。

久しぶりにつかむ気がする。

ガチャ。

ドアを開けた。