第41話 ページ46
＿
対峙する、三蔵と悟空。
三蔵の左手にある銃は真っ直ぐ悟空に向いている。
「(本気で…！？)」
八戒が固唾を飲む中、三蔵はガチャとリボルバーを引いた。
「来い」
声を合図に、走り出した悟空。
しかしその瞬間＿＿＿
「……！！」
三蔵は銃を捨て、悟空の腹に蹴りを入れた。
「＿＿生憎、てめぇに使うような無駄弾はねえよ」
「……ッ！！」
悟空の表情が歪む。
だがすぐに攻撃態勢に戻り、三蔵の顎を蹴りあげた。
砂地に倒れた三蔵の上に、悟空が乗りかかる。
『三蔵さん…！』
本当は駆けつけたかったA。
だが、先程の三蔵の言葉を思い出し、足を止めた。
『……っ』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
『動いちゃダメですよっ…三蔵さん！！』
三蔵の意識が戻った。
だが、毒が回っているはずの身体で立ち上がろうとしていた。
八戒の言いつけを守り、止めようとするA。
しかし＿＿＿
「うるせぇ、耳元で騒ぐな」
『！！』
毒に侵されているとは思えない力で、手を弾き返される。
Aが尻もちをつく間に、三蔵は立っていた。
『三蔵さん…！』
なんで、そんなに動けるの…？
私も腕にかすっただけで痺れてフラフラするのに…
身体を貫かれた三蔵さんはもっと……！
「俺は誰の指図も受けねぇよ」
『……！！』
その声に見上げると、紫色の瞳は前を見据えていた。
(…そうだよ、この人は止まらない。ずっと昔から…)
……昔から？
いや、今はそんな事考えてる場合じゃない…
『私がしたいのは…』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
窮地に陥っても、三蔵の表情は変わらなかった。
悟空の縦長の瞳孔の目とかち合う。
(まだ……、まだっ)
意識が朦朧とするA。
三蔵は理由もなくやられるような人じゃない。
悟空を戻して、皆で旅を続けるんだ！
＿＿＿その時だった
背中から経文が現れ、
三蔵は怯んだ悟空の頭を鷲掴んだ。
「オン マ ニ ハツ メイ ウン！！」
『……！』
はっきりとした声が、頭に木霊した。
胸にストンと落ちてきた言葉は、どこか聞き慣れたものだった。
意識が落ちかける中、片手を胸の前で立てる。
『…ン マ ニ ハツ メイ ウン』
経文に呼応するように、服の裾から光が漏れる。
腹が熱くなった気がした。
だが、それを感じると同時に身体は傾き始めた。
Aはゆっくりと意識を落とした。
＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋
アニメ始まったみたいなので、また書いてみた。
字数制げ
＿
続く (更新停止中)
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蒼鈴蘭(プロフ) - SEA さん» ありがとうございます！これからも楽しく見てもらえたら嬉しいです。 (2017年11月17日 23時) (
レス) id: 6d02c817f4 (このIDを非表示/違反報告)
SEA - あわわわ！この作品大好きです！更新頑張って下さい！ (2017年11月17日 16時) (レス) id: 0176f8595c (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - 玄狐さん» 了解しました。内容が決まり次第、書かせていただきますね。 (2017年9月22日 0時) (レス) id: 96c14fa220 (このIDを非表示/違反報告)
玄狐(プロフ) - リクエスト、お願いします！ 夢主ちゃんと三蔵一行がお化け屋敷に行くお話を読みたいです！(少し季節外れですけど...) (2017年9月21日 20時) (レス) id: 77326f84bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - 銀岬さん» リクエストありがとうございます。了解しました。そのうち書きますね。 (2017年9月17日 23時) (レス) id: 96c14fa220 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼鈴蘭 | 作成日時：2017年8月18日 21時
