第21話 ページ21
「……」
ｶﾁｬ「…どうした？Aちゃん」
部屋のベッドに腰掛けているAを、悟浄が様子を見に入ってきた。
「…悟浄さん、八戒さん、悟空さんは妖怪…だったんですね」
「…驚いた？」
「……はい、でも、想像してた妖怪と違くて、なんとゆうか…拍子抜けしたといいますか…」
「…ま、俺達はハンパもんだからな」
悟浄がAの会話のテンポに合わせるよう、ゆっくり優しく応える。
「……私、妖怪が、近くにいるって思うだけで、体が、動かなくなっちゃったんです。…逃げる事も、出来なかった。……皆さんが、こんな、妖怪に追われる旅をしているって実感して、しかも、菩薩様に、その旅に同行しろって言われて、こんな私が、本当にできるのかって、足でまといなのに、何で……」
Aは苦しげな表情になり、俯いてしまった。
「そうは見えねーけどな」
その言葉にハッと悟浄を見たAに、悟浄がニヤリと笑う。
「気に食わねー話だが、Aチャンは三蔵を心配して、外に出てきてくれたんだろ？……それだけで充分だ。それに、武器、貰ったんだろ？だったらこれから強くなりゃーいいじゃねえか。良かったら、俺が教えてあげちゃうよん」
そう言うと、悟浄はウィンクをし、Aに背を向け、手を振りながら部屋を出ていった。
ﾊﾞﾀﾝ「……ありがとう、ございます！」
思ってもみなかった言葉に少し驚いて聞いていたAだったが、徐々に表情が明るくなり、閉まったドアにお礼をした。
そして、その目には確かな強い光が宿っていた。
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ｽﾞｷﾝ「＿＿＿ッ！！クソッ…！」
怪我を再発させるような真似は控えろという八戒の忠告を無視し、六道との決着をつけるため、三蔵は外へ出る準備をしていた。
しかし怪我が完治した訳でもなく、動く度に痛む。
「＿＿そこのタレ目お兄さんよ。一人でコッソリ出て行きたいなら、そっちの窓からどーぞ。俺、一応お前の監視役でここにいるから」
「……どいつもこいつもお節介な奴らだ」
「つれないなァ間接チューまでした仲なのにっ」
ｶﾞﾁｬ「…とまあそれは冗談でェ」
三蔵がドアに寄りかかっている悟浄の頭と思われる場所に、銃を向ける。
「ま、俺は別にいーんだけどォお前に何かあるとうるせーのが二人もいるからさあ、あ、Aチャンも心配してたしィ、モテモテじゃん三蔵様♡」
「…勝手にほざいてろ」
「ん、じゃーな」
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蒼鈴蘭(プロフ) - SEA さん» ありがとうございます！これからも楽しく見てもらえたら嬉しいです。 (2017年11月17日 23時) (
レス) id: 6d02c817f4 (このIDを非表示/違反報告)
SEA - あわわわ！この作品大好きです！更新頑張って下さい！ (2017年11月17日 16時) (レス) id: 0176f8595c (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - 玄狐さん» 了解しました。内容が決まり次第、書かせていただきますね。 (2017年9月22日 0時) (レス) id: 96c14fa220 (このIDを非表示/違反報告)
玄狐(プロフ) - リクエスト、お願いします！ 夢主ちゃんと三蔵一行がお化け屋敷に行くお話を読みたいです！(少し季節外れですけど...) (2017年9月21日 20時) (レス) id: 77326f84bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - 銀岬さん» リクエストありがとうございます。了解しました。そのうち書きますね。 (2017年9月17日 23時) (レス) id: 96c14fa220 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼鈴蘭 | 作成日時：2017年8月18日 21時
