●苦味7% ページ9
何時もの如何にもマフィアって感じの服装では無く、可也ラフな恰好の旦那。
そういうのはちゃんと考えてくれてるから助かるわ。
「お疲れ。如何だった?」
「自分形にはいけたと思います!」
「そ、そうか」
突然敬語で話す私に、中也は少し困惑していた。取り敢えず、早く車に乗せろと合図する。それを読み取った中也は助手席の扉を開けて、私を乗せる。そして自分も乗り込み、車を発進させる。
其の途端、私は溜息を吐く。髪を解き、手で梳いた。
「だっる」
「態度違い過ぎだろ」
「私、善い子ちゃん演じてたのよ?褒めて欲しい位」
「偉い偉い」
「莫迦にされてるとしか思えないわ」
鞄を後部座席に投げ於くと、脚を組んで頬杖を付く。そんな私を疲れていると判断したのだろう、中也は水を渡した。
「嗚呼、ありがと。……にしても、幹部様は暇なの?態々迎えに来るなんて」
「俺じゃねェ奴だと、其の儘ホテルにでも行くだろうが」
「向こうが誘ってくればね。
「云ってねェだろ」
「云いそうだから」
まぁ、そんな約束無くても私から誘う事なんて無いけどね。唯一人を抜いて。
中也との約束。其れは、プライベートとして男と寝ない事。仕事なら善いみたいだけど。そしてもう一つは、私から誘わない事。其のたった二つ。
プライベートで誘うのは中也だけ。
「帰ったらスる?」
「仕事有る」
「残念。ご飯作っとくわ」
「朝みてェに美味いの頼ンだ」
「任せなさい」
晩ご飯は何にしようかと考えていると、お前は無ェのか?、と中也が前を見乍ら訊ねた。
無ェのかって……流れ的に仕事の事よね。
「長期任務に依り免除。私の分も芥川さんが働いてくれるわ」
「気の毒に」
「あら、元々芥川さんが云ったのよ?私に戦果を取られたくないからって」
「彼奴らしいな」
「本当。……そんなに見せ付けたいのかしらね、彼の人に」
「其奴の話すンじゃねェよ」
そう云えば嫌ってたわね。元相棒なのに。
戻って来ては呉れないのかしら。
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_____太宰治さん
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バンビ(プロフ) - ちっぺさん» コメントありがとうございます!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!表現の仕方面白くて思わず笑っちゃいましたww更新頑張ります! (2017年5月17日 2時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク様(プロフ) - ちっぺさん» ありがとうございます!楽しみにして下さっている方がいるのが分かり、凄く嬉しいです!脱スランプになり早く更新するようにします! (2017年5月16日 20時) (レス) id: 110a1a14b8 (このIDを非表示/違反報告)
ちっぺ(プロフ) - この小説とても好みで面白いです。更新がんばってください、更新されたらば私は舞い上がって馬の上でコサックダンスを踊り出してしまうかもしれないぐらい好きです(^ω^) (2017年5月16日 17時) (レス) id: 74c0eac0d3 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - のんのさん» コメントありがとうございます!!そう言って下さり、嬉しい限りです!しかも応援まで…!これからも頑張ります! (2017年4月10日 2時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク様(プロフ) - のんのさん» コメントありがとうございます!これからも楽しんでいただけるよう、頑張ります! (2017年4月9日 22時) (レス) id: 12cd453bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヲタク様 バンビ x他2人 | 作成日時:2017年3月30日 19時