十四話 ページ16
それからの日々は、楽しかった。
周りの馬鹿に引っ張られて同じ様に馬鹿してたらいつの間にか懸賞金がついていて、新聞を見ながらみんなで一緒に笑った。
白髭海賊団との抗争は、いつでも最後はプレゼント交換と盛大な宴で幕を引く。
原作に出てきたような強者たちとも幾度となく戦った。
やっぱり人と戦う事への抵抗はあったけれど、楽しかった。
旅の最中に仲間が増えて、消えて.........
ロジャー船長の寿命が残り1年と知れてからの時の流れは速かった。
ログを辿って行き着いた先で、「旅をやり直すぞ！」と笑いながら言われたときは驚いたけれど。
また皆と旅ができる。それだけが嬉しかった。
途中で『光月おでん』とその一家、猫と犬を仲間に引き連れて旅をした。
おでんは、紙の上で見ていたより更に、愉快で、快活で、豪快で、凄い人だった。
亡くすには、惜しいなと心底思った。
ラフテルへ着いたとき、私は船を降りなかった。
なんとなく資格がないように思ったから、見習いシャンクスと共にバギーの看病をした。
その日々は、かけがえのないその日々は、
────そこでふと、現実にかえる。
「なぁ、何を思い出してた？」
「なんでもありません。少し昔のことを。」
「なんだぁ、辛気臭いな。婆かよ。」
「貴方こそ、老け込みましたねロジャー船長。「んだとこら」
......辛気臭くもなりますよ。これからあなたの行く場所を思えばね。」
「心配してくれんのか？いい女になったな、A。」
驚いて目を見開くと、彼はニカッと笑って背を向ける。
「見た目はあの時から全く変わってないけどな」そう言う彼にうるさいですよ、そう返す。
「ロジャー船長ッ今まで長らく、お世話になりましたッ！！」
彼に届いた私の声は、震えてなかったかしら。震えてなかったのなら良いのだけれど。
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佐倉桜(プロフ) - えとーさん» ありがとうございます！！雰囲気を好きでいて下さるのなら、こらからも拘っていきます！ (2021年10月24日 15時) (
レス) id: c76bb7a1ea (このIDを非表示/違反報告)
えとー - 面白い！なんか、うまく言えないけど雰囲気がめっちゃ好きです！！ (2021年10月24日 15時) (レス) id: e63c5fa317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐倉桜 | 作成日時：2021年9月19日 0時
