血のハロウィン.8 ページ19
今できる限りの力いっぱいで自分の両頬を叩く
さっきまでグラグラ揺れていた視界は一時的にクリアになり、アドレナリンのおかげか痛みが鈍く弱く感じる
せめて救急車が来るまで
意識を保とう。そしたらきっと医者が何とかしてくれる
技術で足りない分は自分の気合いで補うしかない
絶対生きる
生きたかったなんて希望論で終わらせない
歯を食いしばって刺したナイフを抜いて投げ捨てる
『まだ....まだ死ねない』
フラフラと覚束無い足で立ち上がって脱ぎ捨てた芭流覇羅の特服を刺した場所に固く結ぶ
『ぅっゲホッゴホ』
せり上がってきた血をその場で抵抗することなく吐き出す
血が明らかに足りない
視界が滲む
『あれ....？』
涙が勝手にこぼれ落ちる
死にたくない
死にたくない
『あは....死ぬのが怖いのか....』
尋常じゃない痛みで死への不安と恐怖に駆られる
絵に書いたような自業自得
場｢A....｣
近くで痛みに慣れてきたであろう場地さんが立ち上がってフラフラと寄ってくる
そっと私の頭を自分の肩に預けさせ、ゆっくり撫でる
場｢大丈夫だ。お前も俺も死なねぇ｣
原作での場地さんの死因は2回目、自分で刺したせいだ
そのせいで救急車が来る前に死期を早めてしまった
今は浅く刺された腰の傷1つ
場地さんは多分死なない
場地さんさえ死ななければ、未来は変えられるんじゃないか
そう思ったら安心してしまって体から力が抜けていく
場｢おい...？A....？｣
意識を失いそうになり、自分の唇を噛んで痛みで戻そうとするが、力の抜けた体は廃車の山から落ちていく
下の方では既に抗争は止み、全員が静かにこちらを見ていた
視界に映る全てがスローに見える
マジで死ぬんじゃない？コレ
少し遠くから場地さんが手を伸ばすのが見えた
『圭....ちゃん...ごめん....ね...』
頭から落ちる
そう思って目を固く閉じた
しかし、落ちた感覚が無く、不思議に思って重たい瞼をゆっくり開けると
『....圭ちゃん？』
場地さんが下敷きになっていた
あの瞬間、飛び降りるように私を抱えて落ちたみたいだった
『ねぇ...圭ちゃん....？起きてよぉ....圭ちゃんが死んじゃったら....ダメなんだよぉ....』
落ちた瞬間を見ていないから頭を打ったかもしれない
体を揺らして起こすことも出来ず必死に声をかけるしかできない
周りの人達がもはや芭流覇羅も東卍もギャラリーも関係なく集まってきた
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凹凸(プロフ) - チョコパイさん» コメントありがとうございます！読み返して頂けてとても嬉しいです😆😆近々続きを公開する予定ですので、場地さんとの行く末をぜひ見守っててください🙏 (2021年12月29日 21時) (
レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
チョコパイ - 東リべの小説で初めてめっちゃ読み返してる作品です!個人的には場地さん推しなので、目を覚まして欲しいです💦 (2021年12月27日 5時) (レス) id: 451b0d7f40 (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます！！性癖に刺さってくださいましたか！！めちゃくちゃ嬉しいです🥰続編は近々出したいなと思っているので良ければそちらもよろしくお願いします🥰 (2021年12月17日 21時) (レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - 雷音⚡(らん)さん» コメントありがとうございます！！返信遅くて申し訳ないです😭😭そろそろ更新したいなと思えてきたので近々続編出すので良ければそちらもよろしくお願いします🥰 (2021年12月17日 21時) (レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - 相田蜘蛛（二郎という名前に次回時から変更します…）さん» たくさんコメント下さってありがとうございます🥰そう言って頂けるだけで励みになります😭ぜひ小説書いてください！！絶対読みます！！🥰🥰 (2021年12月17日 21時) (レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凹凸 | 作成日時：2021年10月10日 2時
