逆ハーは別に狙ってない！！！【東リベ】

集会.2 ページ9

そのままノックも声掛けもないまま部屋の扉が開かれる


小学生と言えど仮にも年頃の女の部屋を躊躇なく開けるその姿勢は驚きを通り越していっそ感心する


そもそも人が寝てる部屋に入ってきて同じベッドで寝てる事も本来なら怒るべきなんだけど


『どうしたの？』


蘭｢あ、今日集会？｣


『そ！久しぶりにちゃんと参加するんだ〜』


似合う？と見せつけるように1回回ってみせる


ポニーテールが揺れるのがわかる


蘭｢A....それ他の人の前でするなよ....｣


呆れたように頭を抱える蘭


なんでよ


可愛いでしょーが


今世の見た目は本当に誰が見ても可愛いと思う


それ故に前世は消極的だった人付き合いだって今は自信満々にできている


やっぱり人は見た目なんだな、と実感する今世


蘭｢明日なにか用事ある？｣


『明日？なんかあったっけ？』


明日はドラケンとマイキーが愛美愛主の被害女性に会いに行く日だ


出来ればそれに立ち会いたい


『何時になるかわかんないけど午後からならだいじょーぶ！』


少し考えてからそう言えば少し口角を上げて


蘭｢じゃあ明日は夜飯、外な｣


『はーい！』


蘭｢気をつけて行けよ｣


髪型が崩れないように頭を軽く撫でて部屋を出ていく


普段家事全般は私がやってる


時々手伝ってくれたり、こうして家事休日と言ってやらなくていい日を作ってくれたりする


そういう日は大体夕飯は外で食べる


だから夕飯が外食って言葉が家事休日の合図


『よし。いいかな』


もう一度姿見で全身を確認し、財布と携帯をポケットに入れてバイクの鍵を持つ


メイクいらずの顔面って本当に楽ちん


今世は本当に私へのご褒美だと思う


神様ありがとう


『いってきまーす！』


誰もいなかったあの頃とは違い、リビングに3人が集まって雑談している横を通って声をかける


真｢おー！気をつけろよ｣


竜｢何かあったらすぐ連絡しろな？｣


蘭｢いってらっしゃーい｣


みんなして雑談を止めて手を振ってくれる


誰もいない部屋に挨拶をしていた頃が懐かしく感じる


『うん！いってきます！！』


もう一度笑顔で挨拶をして上機嫌で部屋を出る


エレベーターではやる気持ちを抑えながら体を跳ねさせて下に着くのを待つ


駐輪場へ向かう途中


『あれ？パーちん？』


ぺーやんもいる


『どーしたのーー』


バイクに跨っておそらく私を待っていたであろう2人に駆け寄る


パ｢お前が久しぶりに集会に来るって聞いたからよ｣

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