逆ハーは別に狙ってない！【東リベ】

東卍結成 ページ31

あの日から遂に今日は6月19日


東卍結成の日だ


特にマイキーから連絡があった訳ではなく、私は呼ばれないのか、と思い寂しくなる


終業のチャイムが鳴り、直ぐに帰ろうと席を立つ


ランドセルの蓋を閉めないまま背負えば金具のぶつかる音が小さく鳴る


昔からこの音が好きだった


三｢お疲れ｣


校門へ向かうとバイクに跨った三ツ谷がそこにはいた


『ど、どうしたの急に！』


三｢なんか今日マイキーが急に話があるから集まれって。お前迎えに行くよう頼まれてさ｣


呼ばれないと思ってた私はそれが嬉しくて飛び跳ねる


ランドセルがカタカタと揺れ音を立てる


『いく！！』


両手を広げて早く乗せてと急かす


三｢落ち着けよ｣


笑いながら私を両手で持ち上げ後ろに乗せてくれる


そのままバイクを走らせる三ツ谷


通りすがりの友達たちが遠くから｢ばいばーーい｣と手を振るのをバイクから手を振り返しながら通学路を逆走していく


三｢お前友達多いなぁ｣


青春を謳歌すると決めた以上友達はたくさん欲しかった


みんなと関わっていても仲良くしてくれる子は沢山いた


まだヤンキーは怖いものって分かってないだけかもしれないけど私はそれでも良かった


『みんないい子だよ！！！』


三｢そりゃよかった｣


しばらく走ると目の前に信号待ちをするマイキーを後ろに乗せた場地さんと、横に並ぶドラケンを見つける


かすかにバイク自慢が聞こえてきた


三ツ谷は少しスピードを上げて横につけて会話に混ざる


三｢おいおいおいおい。日本一とは聞き捨てならねぇなぁ！俺の子猫ちゃんは世界一だぞー。狭いよ、お前ら｣


笑いながらそういう三ツ谷に私はときめきすぎて心臓が痛くなるのを隠すように腰に回す手に力を入れた


『そうだそうだ〜』


と私は三ツ谷に加勢するように言うと後ろから一虎のバイク音がする


虎｢はいはいはいはいはーい。重力圏内で争うなよ〜狭いぜぇ！俺のケッチは宇宙一だこら！！｣


前世オタクが沸き散らかしたバナナTシャツを着た一虎がさらに横に着く


よく見ればバナナじゃないのは分かっているが当時はバナナにしか見えないと散々ファンがいじり倒していた気がする


誇らしげな顔でニッと笑うとコールを鳴らす


場｢毛ぇ生えたての小僧どもが！｣


うつらうつらとしだすマイキーを見ているとさらに後ろからパーちんのバイク音が近づいてくるのがわかる


言い争うみんなの横を通り過ぎていくパーちん

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