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ひとり寂しく下駄箱に向かう。なんだか、こんな土曜日は久しぶりで、楽しかった先週の土曜日が何年も前のことに感じた。
「す、すばる先輩っ」
「なん？」
「す、好きです…」
振り返ると、可愛らしくラッピングされた手紙を差し出していた。いつもなら嬉しいけど、今日は嬉しくない。それに、どうでもいい相手にすばる先輩なんて呼ばれたない。
「あー…ごめん受け取れへん。」
「なんでですか…？
すばる先輩、告白してきた女の子なら誰でも抱くって…あっ。」
「…は？なんやねんそれ。そんな噂なってんの。べつに女やったら抱くなんてことせーへんからな。軽い男ちゃうで。言っておくけどな、俺にだって好きなやつくらい…」
…好きなやつくらい？それって…？
ハッとした。それって誰のことや。俺は今、誰のことを思い浮かべた？よこでも、ひなでも、ふわふわしてて柔らかい女の子でもない。
「…ごめんっ。」
5秒考えたあと、急いで走った。まだおるかな、あいつ。何度か最寄りの駅まで送ったことがある。「いいのにすばる先輩。俺の最寄りここの駅から遠いですよ？」なんてはじめて俺に嬉しそうに笑ってくれた。少しだけ、耳を赤くしていたのを見て、あ、そういえばこいつ俺のこと好きやったな、って。俺にしかこんな顔せーへんのやろうな、って。それがずっと忘れられへんかった。
「大倉っ…。」
あいつ、用があるって言ってたっけ。何の用やろ。俺をひとりぼっちにさせて、、まあ、俺も大概ずるいやつやわ。自分のことを好きと言ってくれて、ふった相手の隣にずっといた。居心地が良かったからだ。ずるいやろ。それでも、あいつは隣にいてくれた。
気付けば、すばる先輩と呼んでくれる大倉の声を探していた。大倉にすばる先輩って呼ばれるのは嫌じゃなかった。
帰り道にたまに奢る肉まんを、真顔だけど嬉しそうに美味しそうに頬張る姿はとても可愛かった。「…先輩が奢ってくれたのですけど、食べます？」なんて笑いながら肉まんを俺の口まで運んで「はい、お手…あ、すいません。先輩のこと小動物と間違えてました」なんて、馬鹿にされるのも嫌じゃなかった。
…なんで気づいてしまったんだろう。気づかなければ、先輩後輩を超えた気の合う仲のいい友達のままでおれたのに。
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こむ(プロフ) - アレンジのパスワードを教えていただけないでしょうか?? (2016年8月3日 23時) (
レス) id: be56d2398a (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 野良猫、気になります！続き見てみたいです♪ (2016年2月15日 6時) (レス) id: e727ae2b23 (このIDを非表示/違反報告)
みたらし花子(プロフ) - 分かりました！わざわざありがとうございます！ (2016年2月14日 23時) (レス) id: 159e822fb4 (このIDを非表示/違反報告)
みいこ(プロフ) - 俺とひな、か野良猫、の続きが見たいです！更新楽しみにしていました！続きが読めてすごく嬉しいです！ (2016年2月14日 23時) (レス) id: a737bf6134 (このIDを非表示/違反報告)
豆。(プロフ) - みいこさん» わあ！もう！嬉しいお言葉（；＿；）下記のどちらかです！試してみてください！ (2016年2月14日 22時) (レス) id: 659658bdee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆。 | 作成日時：2015年10月23日 17時
