お館様のお子様はのびのびと生きたい。【鬼滅の刃】

捌　「良心が疼く」 ページ8

『嘘なんてそんなそんな』





目だけ笑う。口元は引きつってる。まぁ隠してるからそこら辺は大丈夫だけど冷や汗が止まらない。
産屋敷ですって言ったら遅かれ早かれもうそりゃあどんちゃん騒ぎになる。
そして、腫れ物の様に扱われる。

一生友人出来ないまま生きるのはどうしても避けたい(本音)





「何か理由があるのか？」


『思いっきり無視したね』





さてさて、どうしようか。一難去ってまた一難とはこのことだよ。





『(ちょっときつめに...)炭治郎は会って数日しか経ってないただの知り合いに秘密を話す？話さないだろ？僕もそれだ』





心が痛い。嘘を吐くのも痛かったけど、自分の為に人を傷付ける方がよっぽど痛いし辛い。
炭治郎は目を見開いて、スッと真剣な顔になる。

あぁ、怒らせたかな。これで怒らないのはきっと私の家族くらいだし。
飛んでくるであろう罵声を聞きたくなくて目を瞑る。

しかし、聞こえて来たのは優しい声。





「俺はAに話せるよ。秘密」


『............え、嘘でしょ...』


「嘘じゃない。Aからは色んな匂いがする。今は罪悪感の匂い。優しい人じゃないと自分の言った言葉に罪悪感を持たない。それに一番優しさの匂いが強いんだ」





匂いとは(疑問)
怒ってないのは分かったけど、微笑んで言うことじゃない。
そもそも優しかったら嘘は付かない。優しい嘘でもなければ仕方ない嘘でもない。ただのわがままな嘘だ。

...ともかく炭治郎が優しいのは分かった。





『ッ...ねぇ炭治郎。約束してくれる？』


「何をだ？」


『僕が何者であっても態度と気持ちを変えないって...君は約束出来る？』


「もちろん」





即答した炭治郎に拍子抜けして笑った。

玖　「努力の結果こうなる」→←漆　「優秀な人材ということ」

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