７６ …Ｊ side ページ30
「はい、店主は私、櫻井です。えぇ、大野はここに
おりますが、大野に御用でしょうか？」
流暢な英語を話す翔さんと驚いた顔の俺との
目が合った。
電話の相手は英語でつまりは外国人。
大野さんと話したがってるのか…？
「えっ！？来週ですか…？ちょっとお待ち下さい」
受話器をテーブルへ置いて、翔さんは大野さんの
アトリエへ駆けこむ。
少ししてアトリエから出てきて再び、受話器を握って
翔さんが話しだした。
「はい、来週の水曜日、大野もおりますので
それでしたら。お待ちしてます」
そういって電話を切ると翔さんはため息を吐いた。
「どうしたの？翔さん…。」
「あ、うん、なんか久しぶりに英語使ったら
緊張しちゃった…、はは」
「誰だったの？」
「それがさ…、イタリアの美術館のキュレーター
をしてる人の代理人からで。智くんの絵を偶然
見つけたとかで是非会ってみたいって」
「す、すげぇじゃん！」
俺は思わず前のめりになってしまったけど
翔さんの反応は冷め気味な気がした。
「あいつ、なんだって？」
大野さんが頭をポリポリと掻きながら
アトリエから出てきた。
「うん、楽しみにしてるってさ。
やっぱり智くんの絵は海外の人の目にも
とまるんだね」
今度は、さっきとは打って変わって笑顔で
大野さんの肩に手を乗せる翔さんをみて
なんだか胸がざわついた。
電話の相手は、来週ここへやってくる。
遙か遠い、イタリアから。
不思議な感覚になりながら店がオープン時間になった。
翔さんはいつもどおりに笑顔で
接客して、大野さんの絵を宣伝していた。
俺も次から次へと入るオーダーをこなしていく。
今日も好評のランチタイムが終わって
ひと息をついて一旦、客足が落ち着いたところで
賄い飯を作ろうと翔さんへ声をかける。
「翔さん、何食いたい？」
「そうだなぁ」
唇に人差し指を持ってきて嬉しそうに考えてる。
俺、こういう時の翔さんに釘付けになる。
目がクリクリっと動いてうーんて声を出して考え込む。
可愛い…なんて。男に感じるなんて思わなかった。
「グラタン…できる？」
「じゃ、ドリアにしようか？」
「うん、最高❤」
「じゃ、大野さんにも声かけてきて」
「了解！」
そういって小躍りするようにアトリエに向かう
翔さんを見送ると、ベシャメルソース作りに
取りかかったんだ。
「こんちはー」
と、店の引き戸が開いて声を聞こえて
雅紀とニノが入ってきた。
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翔華(プロフ) - はるさん» はるさん、初めまして、こんにちは。コメント有難うございます！心が広い菩薩の様な智くんを書きたいかったのでそう言ってもらえて嬉しいです＾▽＾もう少しこのお話にお付き合い下さいね！幸せな2人が好きなので♪ (2018年3月29日 13時) (
レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 翔華さん、こんにちは。更新ありがとうございます！なんて酷いことが！と思ったら智くんのなんて優しく大きいこと！離れた絵はくれてやる！って格好いいです！楽しみにしています。 (2018年3月28日 15時) (レス) id: 2e57ade7fe (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - satoshiikoさん» コメントありがとうございます！はい、前進あるのみ！ですね♪(*^^*)パワーいただきましたよ、ありがとうございます((o(^∇^)o))色々相談して縁のある会社に行ければなと考えてます！ (2018年2月7日 13時) (レス) id: 5a0dcd6872 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - こんはまんは！ 就活、頑張ってください！ きっと翔華さんにとってベストな道が開けるはず。♪前進あるのみ〜♪ (2018年2月6日 21時) (レス) id: 6dba7c15f5 (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - ショウさん、コメント有難うございます！はい、やっと２人の気持ちが動きました＾＾ やっぱり甘いのが書きたいのでやっとという感じですね。。。これからも和んでもらえるように頑張りますね。有難うございました！ (2017年12月27日 19時) (レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔華
| 作成日時：2017年11月6日 13時
