６９ …Oside ページ23
「よっこらしょ！」
「何これ？」
クーラーボックスをアトリエから厨房まで翔ちゃんと
一緒に運んで下ろした時に翔ちゃんが聞いてきた。
ボックスを開けるとおぉっと翔ちゃんが感嘆の声をあげる。
「メバルだよ、煮つけにしようと思ってさ！」
「煮つけ？智くんが？」
「おいら以外誰がやるの？出来るの？」
「ううん、俺は無理…。包丁すら持たないし。あ、荷物の紐解く時に使うかな？」
「危ねーな…。カッター使えよ」
思わず笑ってしまった。どんだけ不器用なんだって。
そんな翔ちゃんも愛おしくなるのは、惚れた弱みか。
まな板の上で包丁を使って捌いていくと
珍しいものを見る子供のように目をキラキラさせながら
翔ちゃんからの熱い視線を一身に受ける。
別のまな板と包丁で味噌汁の具の大根と油揚げを刻んだ。
「すげぇな…。なんでも出来るんだね、智くん」
「魚釣るようになったら料理もちょっと興味出た」
「俺は食べる方が好きだな」
メバルが煮えるのと飯が炊けるまで２人で
カウンターに並んで座って話してた。
時々、鍋の様子を確認しながら。
話の流れからお互いの過去について触れることになった。
翔ちゃんは、プログラミングに興味が
あってそれを専門的に学ぶ学校へ進み、
その時に留学も経験して英語も習得したそうだ。
でも翔ちゃんは今の方が自分も楽しくて
納得して働けているのだそうだ。
なんだかそれを聞いて嬉しくて堪らない。
俺の話もちゃんと膝の上に手をおいてしっかりと聞いてくれてる。
時々目を大きくしておちょぼ口で驚いたり表情がクルクル移り
変わるのは見ていて飽きない。
鍋からの音が変わったのに気付いて厨房へ戻って味見すると上出来だった。
ちょうど炊飯器が完了の音声を響かせた。
テーブル席に皿に盛った煮付けと
白飯と大根と油揚げの味噌汁を置いた。
「美味そう〜」
「さぁ食べよう」
手を合わせて２人で晩御飯を食べる。
「煮つけ、うめぇ〜」
「ん、うめぇ」
「智くん、ぜってぇいい旦那さんになる」
「んっ、ゴホッ…」
「あ、大丈夫？」
慌てて箸を置いて俺の方に回りこんで背中を摩ってくれる。
少し屈んで俺の方に心配そうに覗きこんでくるとフワリと
翔ちゃんから爽やかな香りがする。
２人して綺麗に平らげた。食後には翔ちゃんがコーヒーを入れてくれた。
コーヒーを啜っていると、
「今日、泊まって行かない？」
翔ちゃんから思わぬ誘いを受けたんだ。
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翔華(プロフ) - はるさん» はるさん、初めまして、こんにちは。コメント有難うございます！心が広い菩薩の様な智くんを書きたいかったのでそう言ってもらえて嬉しいです＾▽＾もう少しこのお話にお付き合い下さいね！幸せな2人が好きなので♪ (2018年3月29日 13時) (
レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 翔華さん、こんにちは。更新ありがとうございます！なんて酷いことが！と思ったら智くんのなんて優しく大きいこと！離れた絵はくれてやる！って格好いいです！楽しみにしています。 (2018年3月28日 15時) (レス) id: 2e57ade7fe (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - satoshiikoさん» コメントありがとうございます！はい、前進あるのみ！ですね♪(*^^*)パワーいただきましたよ、ありがとうございます((o(^∇^)o))色々相談して縁のある会社に行ければなと考えてます！ (2018年2月7日 13時) (レス) id: 5a0dcd6872 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - こんはまんは！ 就活、頑張ってください！ きっと翔華さんにとってベストな道が開けるはず。♪前進あるのみ〜♪ (2018年2月6日 21時) (レス) id: 6dba7c15f5 (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - ショウさん、コメント有難うございます！はい、やっと２人の気持ちが動きました＾＾ やっぱり甘いのが書きたいのでやっとという感じですね。。。これからも和んでもらえるように頑張りますね。有難うございました！ (2017年12月27日 19時) (レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔華
| 作成日時：2017年11月6日 13時
