第62話 エールの後継�� ページ35
「"G"って……まさか、鬼道が言ってたエイリアの最後で最強のチームってやつか？」
みんなが興味深そうに紙に視線を集める中、ただ一人ひときわ険しい顔をしながらそう呟いたのは風丸だ。私的には、Gといったら完全に黒くて飛び回る虫の方しか思いつかないけど……。
でも、まさかまだエイリアにそんなすごいチームが残っていたとは。宇宙人の中でも最強レベルだなんて、そのGとやらは一体どれほど強いのだろう。ゴキのコスプレしたトンデモ集団だったらどうしよう。
「そ、そげなすごかレベルのチームが、なして陽花戸中ば襲うとね？」
「も、もうだめだモーッ」
「み、みなさん……」
風丸の言葉に、ますます陽花戸中のみんなは不安を煽られる。そんな彼らの姿に、立向居くんは狼狽えた。きっと、彼は今まで彼らのこんな姿を見たことがなかったのだろう。
陽花戸中のみんながいくら雷門中のみんなを尊敬しているといったって、私たちはあくまでも部外者だ。普段ならここで真っ先に仲間を鼓舞しようと声を上げるのは円堂くんだけど、円堂くんも真っ直ぐな眼差しを向けながら静かに彼らの様子を見守っている。
立向居くんはぎゅっとユニフォームの裾を握った。そして、そっと目を瞑る。その表情はなんだか先ほどの伐天さんから質問をされた時の円堂くんの姿を彷彿とさせて、いかに彼が円堂くんに憧れているのかが目に見えるようだった。
そして、立向居くんは次第に何かを決心したように顔を上げると、先ほどの心許なさそうな様子とは一変、きっと眉をつり上げて双眸に強い決意の色を灯しながら「みなさん！！」と強く声を張り上げた。陽花戸中のみんなは思わず肩を揺らし、はっと俯いていた顔を上げる。
「……みなさん、まだ諦めちゃ駄目です！ 今まで必死に特訓してきたじゃないですか。頑張ってエイリアと戦いましょう！！」
立向居くんは両手を強く握って、不安げな仲間たちに必死にそう語りかける。そんな彼の姿を見て、円堂くんは嬉しそうに笑いながら「立向居……！」と彼の名前を呟いた。
「ば、ばってん……人間ならともかく、宇宙人が相手だなんて」
「円堂さんたちだって、最初はそんな風に不安でいっぱいだったはずです！ でも、諦めずに特訓を頑張って、ついにエイリアに勝った！」
今にも不安に押しつぶされそうな仲間の言葉にも、立向居くんは怯まずに話を続けた。彼の鼓舞は続く。
「オレたち、雷門中を目標に今まで頑張ってきたじゃないですか！ それなのにここで諦めたら、オレたちは絶対に、いつまでも雷門中に追いつけないですよ！？」
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こめこ(プロフ) - アインツバルさん» コメントありがとうございます。私にはもったいなすぎるお言葉です……！ 完全なる長編なので読むには少し骨が折れるかもしれませんが、ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです( ´∀｀) (2019年4月7日 18時) (
レス) id: 67fc292324 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル - あ、こめこ様の作品発見！ 神作品の予感がするぜぇ...！！ (2019年4月7日 11時) (レス) id: db0b681609 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめこ | 作成日時：2019年3月7日 18時
