その１０１：いや、出来ないんかい ページ9
「俺から行かせてもらうぜ！」
意気揚々と一番手を名乗り上げる剛陣に、すかさず「そんなに張り切らなくても、どうせアンタの出番はないと思うけどな」と茶々を入れるヒロト。剛陣は「うるせー！」とだけ返すと、早速装置の間に足を運んだ。
先ほどのように西蔭が手元にあるスイッチのボタンを押したところで、装置は再び起動を始める。最初こそゲーム感覚で楽しんでいた剛陣だったものの、野坂の悪魔の一言によって、そのペースはいとも容易く崩されてしまった。
「あ。言い忘れてましたけど、一定時間を過ぎると一気にスピードアップする設定にしてありますので」
「えっ？ ……いっ、いってえええ！ そういうことは早く言えって、あ痛ッ」
「ご、剛陣くーん！！！ ……うわあ、痛そう」
地面に倒れ込み、装置に攻撃され続ける剛陣の姿を見て、ほたるはそっと合掌をする。哀れ、剛陣。
「さっさとスイッチを切れよー！！」と叫ぶ剛陣の思いも虚しく、スイッチの保持者である西蔭は、野坂にタオルを渡すことに精を出している様子だった。
☆
「よし、次はほたるの番だな！」
円堂に名前を呼ばれれば、ほたるは「押忍！」とやる気十分にそれに答える。いったいどこの武道家なんだ、なんてくだらないツッコミは置いておくとして。
「いつでもいけるよ、西蔭くん！」
ほたるがそう伝えれば、西蔭は例の如くスイッチのボタンを押して、装置が起動を始める。
サッカー初心者がやるにはかなり難易度の高いこの特訓、果たしてほたるは無事にクリアすることができるのだろうか。彼女が初心者なのは紛れもない事実だけれど、これまでの試合で何度か功績を残したことも事実だ。
まだまだ未知に近い存在であるほたるへの期待からか、イナズマジャパンの注目はたしかに彼女のもとに集まっていた。
「よしっ、いくぞー！」
ほたるは意気揚々と装置の間へと足を踏み出す。皆の注目を集める中、彼女のその実力はというと──
「──いたたたたたっ、ちょっ、痛い！ ストップ、ストップ！！ 西蔭くん、一旦ストップ！！」
……ほたるのその姿は攻撃を躱すどころか、自ら装置に当たりに行っているようにすら見えた。
その１０２：それはさながら地獄のような数分間だったという→←その１００：なんと面妖な！
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coopee - 初めてコメントさせていただきます！久々にイナイレの占ツクをあさっていたら、まさかこんなにも素敵な作品に出会えるとは思ってもいませんでした。主さんのペースで、完結まで頑張ってください！ (2021年2月18日 17時) (
レス) id: 2eec394d2f (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - わぁぁぁぁ！！！続きが更新されてる…！！！楽しみにしてました！！！更新ありがとうございます！！！変な時間に申し訳ございません。これからも無理せず頑張ってください！ (2021年1月25日 2時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 奏さん» 大変長らくお待たせしました…！！変なところで切ってしまってごめんなさい；超マイペースではありますが、これからも完結目指してなんとか頑張っていこうと思います…！コメントありがとうございました！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 華兎くんさん» ご心配をおかけしました…！長い間お待たせしてしまい申し訳ないです。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - ゆめのわたしさん» コメントありがとうございます。大変長らくお待たせいたしました…！完結までお届けできるよう、これからも頑張っていきます…！！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめこ | 作成日時：2020年5月1日 21時
