隠れ星 ページ28
どこをどう連れて来られたか全然わからへん。
車に乗せられて、数時間かけてようやく着いた新しい“家”。
今までとは比べもんにならんくらいの大豪邸。
食べきれんくらいの豪華な食事。
ふかふかの広すぎるベッド。
ごめんな、信ちゃん。
勝手にどっか行くなってあれほど言われてたのに。
ごめんな、裕君。
兄ちゃんやのにって自分を責めんといてな？
ごめんな、隆平君。
今朝も特訓してる裏庭で待ってくれてるよな？
ごめんな、亮ちゃん。
こんな自分勝手な手下はもうクビかな？
ごめんな、すばる君。
すばる君のエアガンの練習見せてもらう約束やったのに。
ごめんな、忠義君。
折角、仲良くなれたのに。これからもっと楽しい事したかった。
ごめんな、章ちゃん。
喧嘩したままになってもうたね。最後まで心配かけてごめん。
人数に対して狭い家でも
ちょっと足りひんくらいのご飯でも
ペッタンコな使い古しの布団でも
皆が居ったら大好きな、大好きな世界やったのに。
多分皆はこんな自分に怒って、嫌いになるやろう。
ごめん。…皆ほんまにごめん。
『…ごめん、なさい。』
伝えたい人に決して届かんその言葉を、ベッドの中で呟く。
この家に来た初日の夜、ウチは最初で最後の涙を流した。
それから数年、文字通り地獄のような日々を過ごしたけど
泣いた事なんてあらへん。
あの夜にウチの感情は、涙と一緒に心の奥底に閉じ込めたんやから。
ウチが逃げへんかったら、皆に危害が及ぶ事はない。
そう、思ってたのに。
「…またやられました。」
不穏な空気が流れ始めたこの“家”。
ウチを引き取った義父と対立してた、新勢力のアイツ。
義父率いる旧勢力から、有力な人間を金でヘッドハンティングしたり、
闇討ちでこちらの仲間を消したり。…今月もう２人目だ。
「若造がイキガリおって…」
いい加減灸を据えてやらんといかんな…。
義父がそう言うと、幹部の男が封筒を差し出す。
「ここ数年で随分力をつけてきている団体です。
…まあ団体と言っても７人組ですが。」
「始末屋？“8UPPERS”…」
「はい。少人数ながら腕は確かです。
調べましたが、どこかの組と繋がりを持っている訳でもなく
完全にフリーのようですね。」
ガサッと机に広げられた資料に息が止まる。
盗撮されたであろうアングルからの、７人の男の写真。
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おこめ(プロフ) - 名無し39097号さん» コメントありがとう御座います。先日の大阪の地震と仕事の多忙さWパンチで中々書けなく、申し訳なく思ってます…。ゆっくりですが更新していきますので、気長にお待ち頂けると嬉しいです！ (2018年6月25日 21時) (
レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し39097号(プロフ) - 更新楽しみしてます。 (2018年6月25日 8時) (レス) id: 57b555248c (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - まぶたさん» まぶたさん、コメントありがとう御座います！一応いくつか書きたいお話はあるので、まとまりそうならまた書かせて頂きますね！＾＾ (2017年9月27日 22時) (レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
まぶた(プロフ) - 更新楽しみにしてます＼(^^)／頑張ってください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2f670dd364 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2017年4月30日 22時
