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*ガムside
「……ハッ！」
誰もおらん裏庭で、ホウキ使って素振りをしていると
飛び込んで着た影。
『！』
「…え…っ危ない！！」
誰もおらんはずやったのに。
建物の角から誰かが走り込んでくるとは思わんかった。
カァン！
僕が振り下ろしたホウキの柄がその子めがけて襲いかかる…
あかん！
そう思った瞬間、止まった僕のホウキ。
目の前の子が持つおもちゃのバット、それで止められていた。
「……ちょ…！大丈夫？！」
『………。』
「えっ！うそやん、どっか当たってもうた？！」
こっちが驚くほどの反射神経で止められたと思ったけど、
やっぱどっか当たってしもてたんやろか！？って焦ってたら
ガシッ！と手を両手で掴まれた。
『……かっこええ…』
「！？は？！え！？ちょ…ええ！？」
『なんなんそれ！めっちゃかっこいいやつ！強そう！！』
キラキラした目で興奮気味に話しかけてくるこの子。
ここに来てまだ数日やから、
ちゃんと話した事ないけど知ってる。Aちゃんや。
それから頼み込まれて(追い掛け回された…)、
武道の型を教えたんやけど
運動神経とか勘がええんか、めっちゃ飲み込み早くて、
気ぃついたら練習相手になってもらうまでになってた。
そんなきっかけで仲ようなったAちゃん。
「何で強くなりたいん？」って１回聞いてみた事がある。
いつものヘニャっとした顔をした後、
『…弱いより、強い方がええやろ？』
ってちょっと悲しそうに笑った。
きっとこの子は自分が弱いせいで、
何か悲しい思いをしたんやなって理解するには十分やった。
『？どしたん、泣きそうな顔してんで？』
そう言うて僕の頭を撫でるけど、自分がどんな顔してるか気づいてないんやろな…
って思ったら僕も自然とAの頭を撫でてて、
向かい合ってお互いの頭撫でてる、傍から見たら意味わからん状況。
しばらくしたらどっかから誰かがAちゃんを呼ぶ声。
『あ、りょーちゃんが呼んでるわ…』って立ち上がるその手を思わず掴んだ。
「Aちゃん、僕強なるわ。誰よりも！」
一瞬びっくりした顔したけど、
次の瞬間には『ウチも、負けんように頑張るわ。』
ってちょっと強気に笑って去って行った。
あの子に必要とされたい。
僕の強さがあの子にとって必要なら
ずっと追いかけてくれるように、もっと強くならんと。
自分自身に誓いを立てて、
“施設最強”そう呼ばれるまであと少し。
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おこめ(プロフ) - 名無し39097号さん» コメントありがとう御座います。先日の大阪の地震と仕事の多忙さWパンチで中々書けなく、申し訳なく思ってます…。ゆっくりですが更新していきますので、気長にお待ち頂けると嬉しいです！ (2018年6月25日 21時) (
レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し39097号(プロフ) - 更新楽しみしてます。 (2018年6月25日 8時) (レス) id: 57b555248c (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - まぶたさん» まぶたさん、コメントありがとう御座います！一応いくつか書きたいお話はあるので、まとまりそうならまた書かせて頂きますね！＾＾ (2017年9月27日 22時) (レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
まぶた(プロフ) - 更新楽しみにしてます＼(^^)／頑張ってください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2f670dd364 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2017年4月30日 22時
