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*北条side
「いやね、Aについてたマネージャー、めっちゃ優秀なんですよ。」
「そう。で、A地方ロケ行く日に携帯失くしたやろ？」
いつものように両端でＭＣを仕切る村上さんと横山さんが話し出すと、
えー！とファンの心配する声が響く。
『せやねん〜お陰で東京帰るまで皆と連絡一切取れへんかったんやけど…』
「禁断症状で僕は病みかけました。」
「さらっと怖い事言うなよマル。」
そんなん言うてすばる君も寂しかった癖にー！と
渋谷さんに突撃して避けられる丸山さん。
『あ、でも車の中に落ちてたみたいで東京帰って来た時に戻ってきたで！』
「マネさんが拾ってくれたんやろ？」
『そうそう！ほんま助かった〜！マネさん様さまやー！』
「…Aさん。そのマネージャーから後日聞いた話なんですけど。」
げんなりという感じで横山さんが短くため息をつく姿に
頭の上にハテナマークを浮かべるAさん。
「携帯、実はロケの行き時点で車の中で見つけてて、ずっと持ってたんやて。」
『ア、アノヤローーー！！』
首にかけてたタオルを投げつけて地団駄を踏む姿にまた笑いが起こる。
「悪ッ！」「あのマネージャーほんま手段を選ばんな」「A口悪い！」
だのステージ上も大騒ぎになっているのを、
待機室のモニターで見ながら思わず口角が上がる。
ドラマの最後のシーン。
彼女はいつものように突き放すような態度で主人公に接する。
しかしその顔にはこの作品初めての、彼女のとても柔らかい笑みが浮かんでいた―…。
台詞のない、表情と空気感だけのシーン。
だからこそ圧倒的な演技での説得力が必要なシーンだ。
これまでとのギャップで周りの空気が一気に惹きこまれる。
ある意味Aさんの素の状態に近いこの笑み、
恐らく何もしなくても彼女なら十分な結果を出せたに違いない。
しかし、最上の成果を上げるためにベストを尽くすのも
マネージャーの仕事。
だからこそ心を閉ざす時は彼らとの連絡を絶ち、
心を開く最終シーンの前には彼らに合わせた。
私は彼女に役者“だけ”をしてもらうつもりはありません。
だからこそ本来の自分を見失わず、バランスをとってもらわないと。
「優しいだけじゃマネージャーは務まりませんから。」
独り言と共にモニターの電源を切ると、
真っ暗な画面に我ながら悪い笑みを浮かべていた。
続く
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おこめ(プロフ) - Mamecccchiさん» 通知が来ておらず、お返事遅れまして本当に申し訳ないです！嬉しいお言葉本当にありがとう御座います！私生活の変化で中々時間が取れず前ほど更新できなくて申し訳ないのですが、またぼちぼち更新できればと思っておりますので、気長にお待ち頂けると嬉しいです！ (2021年1月31日 20時) (
レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
Mamecccchi(プロフ) - ツクールにお世話になり始めて6年ほどですが、やっぱりおこめさんの作品が1番大好きです！！何度読み返してもいつも、楽しく拝見してます、、！もっと沢山の人におこめさんの作品を知らせたい、、！と思うばかりです、、！ (2020年10月15日 19時) (レス) id: 83726ffcb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2020年2月15日 17時
