全力前進無限大３

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*大倉side


『りょーちゃん…たっちょん…』


「俺らの名前知ってんのか〜ちっさいのに偉いなぁ！」


『りょーちゃんとたっちょんより年上やもん…』



「ちゃうねん！この子Aやねんて！！」


…最近暖っかなってきたからなぁ…てヤスを生暖かい目で見てたら
必死になって説明し始める。
亮ちゃんも俺も現実主義やから、そんな訳ないやん…って思ってたけど、
この子が絶対知らんような、むしろ俺とAしか知らんような事を
耳元で言われて、信じざるをえんくなった…。




「えっ、えっ…ほんまにA…？うっわどうしよめっちゃ可愛い！」


「Aちゃん〜♪お兄ちゃんが肩車したろ〜♪」


Aを担いで肩車したら
『わー♪やなくて、遊んでるばあいちゃうの！！』って軽くしばかれた。
流石のノリツッコミ…


「僕この後、仕事やねん…A任せていい？
ごめんなぁ、A…仕事終わったらすぐ来るからな？ええ子にしといてな？」


って章ちゃんもやっぱり子供扱いしてAの頭を撫でて、仕事へと向かった。
亮ちゃんはA見て目が合っては、両手で顔抑えてキャーキャー言うてる…。



『りょーちゃん！きいてる？！』


「おん、おん！聞いてるよ〜♪」


中身は大人のままやのに子供扱いされてめっちゃ不服そうなA。
でもやっぱり体は子供なんか、ちょっと舌っ足らずやし、
買ってもらったリンゴジュースを両手で持って飲んでる姿はどう見ても幼児。


『もーー！たっちょんもさっきから頭なですぎ！もげる！！』


「ごめんごめん〜とりあえずヤスが残り４人のお兄ちゃんらに連絡したんやろ？
仕事終わり次第全員集合して相談しよ…」


『おん…なにが原因なんやろ…』


「大倉ばっかりずるいって！俺も抱っこしたい！」


「いやや、Aめっちゃ気持ちええもん。まあ大人の時も気持ちええけど。」


『ぐぇ…。もー！この子らアカン！』


ほんまデレッデレやな亮ちゃん…
いつもやったらめっちゃしっかりしてるのに、今は見る影もない。
Aの家で全員の仕事が終わるのを待ってたら、
続々と「何事や！」って慌ててやってくるお兄ちゃん達。


【A、一大事、仕事終わったらAの家行って！】


ヤスのメール、慌ててたのは解るけど何で電報風なん…(笑)

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