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dt×ab(偏頭痛) ページ6
ab
ざあざあと窓に打ちつける雨は当分止みそうにない。
昼間なのに、分厚い雲が立ち込めて暗い。
さっきから噛み殺しきれてない生欠伸が漏れてる。
珍しく、疲れてるみたい。
じい、と見つめていれば、
こちらの視線に気が付いたのか目が合う。
「…、ごめんね、」
「ううん、舘さんが眠そうにしてるの珍しくて。
昨日遅かったの？」
そういうわけじゃないんだけど…、と苦笑い。
「ちょっと頭痛くて、」
「あー…そっか。薬は？」
「ここ最近酷くて頻繁に飲んでるから
なるべく控えたいんだよね」
2人しかいないのをいいことに、電気を落として
なるべく小さな電気だけにする。
大丈夫だよ、と止めてきたけど
諦めたのか机に肘をついてぐりぐりとこめかみを押す。
ほんとにしんどいんだろうな、
だって普段こんな姿見せないもん。
頭いてえ、っていつもより言葉遣いを荒くして
雨やだな、って眉間に皺寄せて。
普段だったらそのレベル。
だけど今日は言葉を漏らす余裕すら無さそうで。
「…っはぁ……、」
仮眠でも出来たらいいんだけど…
それほど時間があるわけでもない。
薬も飲めないとなると、俺ができるのは………
.
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作者名：あむちゃ | 作成日時：2021年10月10日 10時
