第5話 ページ5
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『わざわざ入るところまで見送ってくれなくていいのに。』
JK｢どうせ家隣じゃん。俺の好きにしてんだからいいの。｣
1年の空白を埋めるように、1年間の険悪な雰囲気はまるで無かったかのように談笑しながら2人で帰った。
なんだかむず痒くなったけど、ジョングクとの隔たりが無くなった気がして嬉しかった。
『じゃあバイバイ。』
JK｢ん、また明日。｣
手を振って家の中に入ってドアを閉めた。
途端、へなへなと脚の力が抜けて玄関にそのまま座り込んだ。
『な、なんなの…？？
天と地、この、天と地の差やばすぎでしょ……』
独り言に大きなジェスチャーをしながら興奮している私は傍から見たらきっと気持ち悪いだろう。
『明日学校に行ったらあさイチでサナに報告しなくちゃ…！』
そう考えたらなんだか明日が楽しみで、待ちきれなかった。
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次の日、駅でサナと待ち合わせをしていた私は速攻昨日あった出来事を話した。
SN｢昨日の学校での態度と比較したら信じられないよ…｣
『ほんとそれな、』
SN｢でも良かったじゃん。仲直りできて。
あ、そうそう仲直りといえば数学の先生が…｣
話はやがて路線を外れていき、たわいもない話になる頃にはもう教室に着いていた。
ジョングクも既に自分の席について、テヒョン君と話をしている。
｢そういえば来月定期試験じゃん！！｣
『え、来月定期試験！？』
SN｢そうだよ。Aったらまさか忘れてたの？｣
クラスメイトの会話が耳に入り、すっかり頭から抜けていた定期試験に声を上げる。
サナは当然のようにそう言った。そうだ、サナは可愛いだけじゃなくて頭もいいんだった……
SN｢私も先週から勉強始めたけど外国語がなかなか難しくてさ｣
先週て……、まだ1ヶ月は先なのに勉強始めてるなんて……
TH｢わー、サナちゃんって結構真面目なんだね！｣
『うわ！！！びっくりした！！！！』
いつの間にか、テヒョン君は音も立てずに私の隣に座っていた。
TH｢おれ体育意外得意な教科ないよ｣
『やー！テヒョン君。私も体育しか得意じゃない！！』
テヒョン君と手のひらを合わせて気が合うね！と謎の喜びの舞をしていると、サナははぁ、とため息をついてこう言った。
SN｢もうちょっとは危機感ってものを持ちなよ…
あ、そうだ。
じゃあさ、みんなで集まって勉強会しよ！！｣
そしてサナはジョングクくんも追加で！！と大きな声でそう言った。
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作者名：ほぷ子 | 作成日時：2021年8月7日 23時
