第4話 ページ4
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改札から少し離れてポケット辺り探っていると、誰かから肩を叩かれた。イヤホンを取って後ろを振り返ると、
『はい、………って！』
JK｢これでしょ、探してるやつ｣
ジョングクが立っていた。そしてジョングクから差し出された手を見ると、私が好きなピンク色のうさぎのパスケースがあった。
『えっと、ありがとう…どこに落ちてた？』
JK｢電車に乗った時。｣
『嘘。そんな前に落としてたならその時に渡してくれたら良かったのに。』
JK｢だってイヤホンしてたから。｣
素っ気ない様な返事をしつつも、ジョングクは私が落としたパスケースを届けてくれた。
『そっか、これありがとね。じゃあ…』
JK｢待ってよ。｣
無事に受け取り、お礼を言って先に改札を抜けようとすると手首をジョングクに掴まれた。
突然のことにドキリとする。
『なに…、ま、まだ何かあるの？』
緊張で口が回らない。精一杯頭をフル回転させてそう質問するとジョングクは口をキュッと結んで私を見た。
JK｢久しぶりに一緒に帰ろうよ。｣
『う、うん………』
何考えてるか本当に分からない。掴まれたままの部分が熱を帯びてゆく。ジョングクの顔を見ると心做しか顔が赤いような気がして、ますますこっちも恥ずかしくなった。
私の半歩先を歩くジョングクはやっぱり背も伸びていて、腕にもがっしりとした筋肉をつけていて、顔も大人びていた。
あれ、なんか、こんなにかっこよかったっけ。
『…ん？』
JK｢なに、どうしたの｣
私いま、何考えてた？
私、いま、アイツのこと、かっこいいって思った…？
自分の考えていたことを思い返して途端にどう接すればいいのかわからなくなった。
ジョングクは不思議そうな顔をして私を見ている。
『ううん、なんでもない』
JK｢そっか……
そういえば、今日のこと、ごめん。｣
『もう、ほんとだよ。急に何言い出すかと思ったらさ！！』
JK｢なんか俺も考えるより行動が先に出ちゃって。自分でも何をしたかったのか分からなかった。｣
『ふぅん……ま、もう気にしてないからいいよ。いちごミルク貰ったし！！』
敢えて明るくそう言うとジョングクはホッとした顔をした。なんだかんだ気にしてたみたい。
そう考えると思わず口角が緩んだ。
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作者名：ほぷ子 | 作成日時：2021年8月7日 23時
