君は知らない 4【H×H】 (ページ8)

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俺は眉を潜める。

「……ヒソカは全員の念を知っているはずがない。どこで知った、はったりか?」

まるで意味の分からないことをまた言い出した、全員の念をしってるだって。
容姿はヒソカから聞いたと仮定すれば道理にかなう。
しかし、念までは知られている筈が無い。
旅団員でも、全部知らないことがあるというのに。

「はったりじゃない。じゃあ今から全部言うぞ。えー最初は……

其処からこいつが言った能力は全部当たっていた。
こいつが、ばらまくと言ったら容易にばら蒔くことは出来るだろう。
死なない上に逃走に有利な念がある。
クソッ、厄介過ぎる相手だ
こいつはヒソカを大切にしているから、ヒソカを殺すと脅すか?
いやまて無理だ、死を無くす念が掛けられていては意味がない。練りに練られた念だ、合わせて使われると厄介すぎる。
こっちが脅す隙がない。

「どうする?蜘蛛は個人優先じゃないでしょ。」

彼女は普通のことのように言う。
その何でも無いことさえ可笑しい、それは旅団しかしらないルールだ。

「本当に何でも知ってるんだな。」

「いや、一部だけ。でも、最高の脅す材料は揃えたよ!」

ピースをしてくる。
本当に緊張感のない子供のような奴だ。
それなのに、こんな詰めに詰められた脅しをしてくる。

「……要件次第だ、聞いてから呑むか決める。」

俺は今眉に皺がよっているだろう。
殆ど逃げる道は無い、十中八九呑まされる。
要求がましなことであることを望むばかりだ。
…まあ、ここまで準備をしてまでそんなことはあり得なさそうだがな。
俺は、意を決してこいつの要求を聞いた。

「ありがとう。まずクロロ個人に一つ。念の師匠兼友達に成ること。で、幻影旅団、団長として一つ。正規の団員で無くて、補助員みたいな感じで雇って。信じられないなら、念でもなんでもで私を縛って良いよ、それでクロロが信用出来るなら。」

俺は要求の容易さに目を見開いた。
そして直ぐに決め、答えた。

「要件を呑もう。」