君は知らない 4【H×H】 (ページ13)

今日:10 hit、昨日:15 hit、合計:38,644 hit

4-21 ページ13

「はぁ、出来が悪い。てかさ君、普通に殴るのさえ躊躇してたのに肉体操作なんて使えるの?。」

私はまたイルミ師匠の元に戻りみっちりしごかれていた。
因みにクロロの件は問い詰められたが、クロロに聞けと言って余り言ってない。

「確かに……。で、でもやってて損は無いでしょ。」

私は、未だにこっちの世界に慣れていない。
そのため人を殴ることが怖く、強く殴ることに未だ躊躇していた。
それに、今は昔より目に見えて力が強く成った。(例:マグカップの持ち手が簡単に折れた)そのため、自身の力が怖いのだ。
少々何か行動を起こしただけで、不用意に人を傷つけてしまいそうで。
元々殴る感覚、肉が肉にめり込み、骨がぶつかる最悪の感覚、そんな非日常の感覚に慣れてないのに、肉がはち切れ、血が舞う感覚を味わう可能性がある状況、そんな状況で人を殴れる訳ない。
毎度、感覚に鳥肌がたち、喉の奥から何かがせりあがってき、道徳が軋む音がしていた。
元平穏な日常に住まう日本人に、そんなこと無理だったんだ。
ヒソカとイルミに関しては別だ、全力を出せる。
こいつらがちょっとやそっとじゃ怪我しない奴だとわかってるからである。
決して日頃の恨みは無い…多分。

「でもここまで出来が悪いとやる気なくすよ。」

あっけらかんに言われる。く、くっそぉ!でも、言われた事は全部事実である。私には戦闘の才能は無いし、殴るのも怖い。
言い返せる要素なんて一つも無かった。
はぁ、痛覚遮断が感覚さえ遮断してくれれば……あれ?そういえば、最初神様は何ていってたっけ?

-攻撃などを理解していた時のみ感覚遮断もつけておくよ-

え、あれ!?ああああ!!痛覚遮断じゃない!!"感覚遮断"だ!!それも攻撃"など"って言ってたぞ!え?てことは肉にめり込む感覚遮断出来る?これは試さねば!
私個人としては、その感覚が無くなることで、グッと忌避感は無くなるものだと思っていた。
感覚が無くなろうとも、嫌なものは嫌だが、少々でも払拭出来れば儲けもの。
どうせ、染み付いた倫理と道徳は消えやしない。