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「何、興奮してるの?気持ち悪いよ。」

「うっせ、慣れてないだけじゃ!!」

鋭いイルミにはバレていたようだ。
くっそ、キャラに触れてたらそうなるだろ、普通。
恥ずかしさで顔がより一層赤くなる。

「どうぞ、行って下さい!」

涙目のスタッフが未だに引きつる笑顔で合図えをしてくれた。
イルミに行けと言うと、ため息をつきながらも滑り始めてくれた、本当に対応が一々酷い。
ここの急降下スライダーは中々…いやめっちゃにスリリングな代物だった。
このスライダーは角度がほぼ垂直な上に、滅茶苦茶高い。
念を使えるようになった今なら怖くないだろとと挑戦した、元の世界じゃ絶対乗ろうと思わない。
結果…ただただ怖かった。
急に角度が付いたところでは一瞬体が浮いた様な気がした、てか多分実際に浮いた、信じたくないけど。
怖いと思った瞬間には下の方のチューブに入っていた。
悲鳴もあげることが出来なかった、イルミがいたことで少しは怖さが減ったことだけが幸いだった。
恐怖の連続で半分放心状態でいるうちにスライダーは終わった。
…死ななくなったが、臆病は治ってないようだ。
でも以前よりはましだと…思う、思いたい。
放心状態でプールのふちにぼぉっと止まっているとイルミに肩を叩かれた。

「死なないのに怖いの?」

心底不思議であるといった様だ。

「……不死になったのは最近だから。」

「………ふーん。」

私は放心状態のまま答えた、先程の恐怖が頭の大半を閉めていたからだ。
この時の私は気付いていなかったのだが、イルミはこれを聞いて表情を少し変えていた。
また、強く叩かれてやっと正気に戻る。

「…ねぇ、次はもう少し怖く無いスライダーに行こう。」

「……分かった。」

イルミは渋々了承してくれた、付き合わされるのが嫌なのだろう。
私はイルミを連れて、ゆっくりとそこを立ち去った。
イルミは隣で難しい顔をしていた。

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卯月(プロフ) - プリのヒソカ想像したら腹筋が死にました笑笑最高です笑笑 (2021年3月13日 2時) (レス) id: c9a76eb58b (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - るるるさん» 有難う御座います。キャラ作りと言うか、この行動理由を殆ど書くのは滅茶苦茶大切にしてることなんで、言われて、嬉しいです。理由も無く、ってのが余り得意でなくて…。もう、これは半分意地でやってます。 (2020年4月29日 22時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみにしてますっ!!キャラ作りが深くて好きです!!!! (2020年4月28日 21時) (レス) id: e18e31c519 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - 753さん» 有難う御座います。クロロ編も今までと同じような形で。ゆっくりと進んでいきます。どうか、気長にお待ち下さい。 (2020年4月20日 11時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
753 - 更新待ってました!!クロロとの絡みが楽しみです...無理せず更新頑張ってください! (2020年4月19日 22時) (レス) id: bb950de271 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミネルバ | 作成日時:2019年11月20日 0時

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