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「テヒョンオッパ...っ」
足取りは軽いまま走り出す
今まで蓄積されてきた傷は嘘のように消えていて
体を動かしてもどこも痛くない。
やっぱり私、死んじゃってるのかなぁ？
そんな事どうでも良かった
今は、あと少しで届くテヒョンオッパに追いつくのに必死だった
「オッパ...！」
私の声に立ち止まった背中
良かった、聞こえてる
「テヒョンオッパ、会いたかった」
立ち止まっている背中にやっと手が届いた。
そっと後ろから抱きつけば
「っ、！」
彼の体は冷たい。
驚いて離れたのと同時に
ゆっくりと振り返った彼
「っ、ゃ、..っ」
それはテヒョンオッパじゃない
『れお...っ？』
数年前に亡くなったわたしの弟だった
『...Aねえちゃん 久しぶりだね』
そう言って笑う彼の姿
もう二度と見れないと思ってたのに。
『っ、れお、れお...っ
会いたかった...』
その体に抱きつけば
やはりとても冷たいけれど
しっかりと抱きしめている感覚があった
『泣かないで、』
『無理だよ、っ、』
『ふふ、相変わらず泣き虫なんだね』
この声
この笑い方
ああ
レオだ
『ねえちゃんがそんなんだから
父さんも母さんも心配してるよ』
『へ...？』
『ほら』
私よりもずっと背の高いレオ
彼の顔を見上げると
綺麗な顔は横を向いていた
その視線の先をゆっくりと辿ると
『...っ』
『ね？心配してる』
レオの視線の先には
眉を下げて困ったように笑うお母さんと
目尻にシワを寄せて笑うお父さんの姿
『A、強い子になるんじゃなかったの？』
『おかあ、さん、っ』
『...冗談よ。泣き虫にしてしまったのは私たちのせいよね？』
ごめんね A
そう言って私を抱きしめてくれるお母さん。
お母さんっ...
『冷たい...っ』
『うん、、冷たくてごめんね、、
もっと暖かい体で貴女を抱きしめてあげたかった...っ』
お母さんの体も
レオのように冷たくて。
やっぱり この世のものではないんだ
『A』
『お父さんっ...』
ニコニコ笑いながら両腕を広げるお父さんの腕の中に飛び込めば
やっぱり体は冷たいけれど
心があったかくなる気がした
家族だ。
私の家族。
ここが私の居場所なんだ
.
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アミマナ - ほんとに泣けました。書いてくれてありがとうございます!! (2018年10月28日 10時) (
レス) id: fbca5055d2 (このIDを非表示/違反報告)
Cr. - ずっと読んでいて、寝ないといけないのに続きが気になって寝れない、もう、すっごく最高です!! (2018年9月25日 2時) (レス) id: cf7d585d50 (このIDを非表示/違反報告)
すずか(プロフ) - 1話から一気読みしました。何度も何度も泣きました…。すごく引き込まれて…主人公の優しさとか、防弾のみんなの優しさとか...すごく感動しました...!!ほんとに、このお話を書いてくれてありがとうございます(T^T) 続編楽しみに待ってます!!!!! (2017年12月6日 23時) (レス) id: 1582be05e7 (このIDを非表示/違反報告)
hime(プロフ) - すごく引き込まれて、一気に読んでしまいました！お話が目の前に見えるようで、すごく感動しました。何回泣いたかわからないくらいでした。やっと真実を知ったメンバーがどのように、変わっていくのか楽しみです(^ ^) (2017年12月4日 1時) (レス) id: a965dc87a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - ireneさん» コメントありがとうございます！泣、主人公にもやっと本当の味方が増えましたね~( ；∀；)続編も出しましたのでそちらもよければよろしくお願い致します！！ (2017年12月2日 23時) (レス) id: 1c9d62aa08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー
| 作成日時：2017年6月28日 18時
