いつか来る日。 ページ1
『はぁ・・・』
今日何度目かのため息が部屋に響く
俺は式根島というお世辞にも大きいとは
言えない場所に住んでる
この島の景色も 溢れ出る温泉も
芝生出てきた校庭も 子供たちの元気な姿も
歩いていると香ってくる近所の人のご飯の匂いも
一緒にいるバカやれる友達も 島のみんなも
全部大好き
この島じゃないとわからない
沢山の事を教わった 大切な場所
俺は中学を卒業したら東京に行くつもりだ
夢を叶えるために
でも、
ここに残っても安定した生活を送ることは出来る
つまり、怖いんだ 踏み出すのが
『どうしたもんかな。』
「お兄ちゃん 悩み事?」
『盗み聞きとかタチ悪いぞ。』
「聞こえちゃっただけ。 どうかしたの?」
『んー?高校の話。』
「またその話ー?」
『大事なことなんだよ 俺もう中3だし。』
「私もあと一年で中3か。想像つかないわ。」
『www確かに』
あー、こいつと話したら
悩んでんのバカバカしくなったわ
『ありがとな、ばか。』
「は?馬鹿ってなんだし
このチベットスナギツネ!」
『はぁ?なんだそれ。』
「こーんな顔した狐。」
『おまwぶさっww 馬鹿にしすぎだろw』
「いやほんとに!! 見てみてよこれ!」
『あ、マジじゃん!てか 割と似てね?俺・・・』
「お兄ちゃんのあだ名チベットスナギツネww」
『ほんとやめろ。』
後にこう呼ばれるようになることを
この時の俺は知らない。
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作者名:@SakRoad | 作成日時:2018年2月21日 18時