お前らほんとに甘々だよな【青】

. ページ15

＊ sideころん



こ「Aお待たせ･･･って、あれ？」



皆の欲しいものを聞いて戻ってくると、そこにいるはずのAの姿がない。


どこ行ったんだろう･･･。


若干焦りながらも、僕は携帯を取り出す。



こ「連絡来てない･･･」



Aの身に何か合ったんじゃないか。


不安になり、電話をかける。




プルルルルル、プルルルルル



こ「もしもしA？」

『わたあめ売ってる所の近くっ･･･早く来てっ』



ツーツーツー



こ「A･･･？」



とりあえず、向かわないと。


グループにその場に留まるようメッセージを送ると、僕は携帯をしまって早歩きでAを探しに行く。


わたあめって、どこに売ってるんだ･･･？


キョロキョロと周りを見ながら歩いていくと、わたあめを持った子供たちが歩いてきているのが見えた。



こ「こっちか･･･！」



子供たちを頼りに進んでいくと、わたあめの屋台が見えてくる。



『離してください･･･！』

こ「A･･･！」



突然、Aの声が聞こえる。


声のする方へ寄ってみると、Aが男の人に囲まれていた。


･･･助けないと


瞬時にそう判断した僕は、Aに近づく。



こ「ごめん･･･！お待たせ･･･！」



そう声をかけながら、自然な感じでAと恋人繋ぎをする。



『遅いよ〜ずっと待ってたんだからね！』



Aも僕に合わせてそう演技をしてくれる。



こ「あれ、お兄さんたち“僕の彼女”に何か用ですか？」

？「ﾁｯ･･･連れって彼氏かよ」

？「行くぞ！」



腹立たしそうに僕たちを見ながら、男の人たちは去っていった。



こ「大丈夫だった？」

『うん。ちょっと怖かったけど･･･』

こ「でもなんでここにいたの？まさかナンパ野郎に連れてかれた･･･？！」

『違う違うww 迷子の子助けてただけw』



笑いながら答えるAを見て安心しながらも、Aらしいななんて思う。



こ「連絡してくれたら僕もついて行ったのに」

『まあまあ、過ぎた事はしょうがないし。それに･･･』

こ「それに･･･？」



僕が尋ねると、Aはニコッと笑って僕の耳元でささやいた。



『ころんのかっこいいとこ見れたからいーの！』

こ「はぁっ･･･？」

『あ、照れた』

こ「照れてねーし」



･･･あんな笑顔で言われたら、照れるじゃん。




こ「･･･Aが可愛すぎるのが悪いんだからね」





夏祭り END─



.

修学旅行→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す