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「すみませんでした」
昼休憩だと言って食堂らしき所へやってきたAに降谷が深々と頭を下げる。一体何事だと皆は注視し、Aは目を見開いて飲み物のストローから口を離した。
何があって彼が自分の頭を下げているのか全くわからないのだ。心当たりがないといえば、それは嘘になるがさほど気にしていない。
「とりあえず移動しましょう」
Aは彼の腕を引いて自動販売機スペースに連れてきた。降谷にブラックコーヒーを渡して彼の隣に腰掛ける。
「…貴方のこと誤解していました」
「……」
突然と話し出した降谷。Aはストローからアイスコーヒーをすする。
「女だから全然かと思っていたんです。何でこいつがって」
「正直ですね」
「隠す気はありませんから」
正直になった彼の顔は幾分かスッキリしていた。
「でも本当にそう思ってたのは最初だけで…今は、もう、はい」
女子のように顔を隠しながら降谷はもごもごと言葉を濁す。Aは印象とは違った彼の行動や言葉に小さく笑った。
笑いだしたAを降谷は拗ねたように睨む。
「何笑ってるんですか」
「笑う気はなかったんですけど……すみません」
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作者名:*MIYO* | 作成日時:2017年2月6日 15時