第29話 虚像 ページ29
携帯も使用不可能。
さて、どうしましょう。
しかも今日は金曜日。
明日、学校に来るのは部活生徒くらいだろうが
体育館も音楽室もどれも図書室より下の階。
先生は職員室に来るだろうが
なんせ、職員室側にも階段があるから
図書室の前を通るとは考えにくい。
あ"あ"あ"あ"ー!! どうしよう。
今はちょっとお腹空いた程度だけど
流石に3日も放置されたら
干からびて死んでしまうよ!!
｢………及川さん。｣
ここで颯爽と現れるのは
やっぱり(一応)イケメン彼氏である
及川さんしかいないと思う。
ほら、ヒーロー風吹かせてさ!!
そういうの好きでしょ……?
でも、私の事なんて忘れて、
向いに来なかったからこの状況なわけで……
忘れたのは他の女の子に
帰り誘われたからかなっと被害妄想。
｢私はね、それでも大好きだよ。｣
そんな、独り言は少し冷えた空気に
寂しく響いた。
月明かりが私を照らす。
ガタッ
ドアの方から音がして
凄い早さで振り返る。
幽霊なんて事はない……はず。
寝る前に読んでた本のせいで
いつもなら思わないような事を思う。
及川さんだ……
すぐに声が出ないのは
会いづらくて拒んでいるのだろうか。
でも、ここで救出されないと
真面目にヤバイ。
｢あ〜あ。 やっぱり考えが甘かったな。｣
ドアに近づけば及川さんの独り言が聞こえる。
わざとだろうか。
私がいると知って……
どちらにしろここで居ることを主張せずに
いれば、及川さんの本音が聞けるかもしれないと
子供じみたというか、そんな考えが浮かぶ。
聞こえるようにドアに背中をつけ
前にそっと座る。
｢俺ね、嫉妬したんだよ。国見ちゃんに。
なんだろね。
Aちゃんが俺を好きな自信がない
わけじゃないんだけど
愛を確かめる方法って言うの?
そういうのが足りなかったんだろうなって｣
及川さんの独り言。
帰れる帰れないより
これで何か、私達に進展が
生まれるのではないかと私は悟った。
聞かなかったふりをして
私も独り言のように本音を言おう。
及川さんに届くように。
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沖槻(プロフ) - みぃさんさん» ありがとうございます!! 私も愛着が湧いてしまって…次回作も頑張ります!! (2016年12月17日 22時) (
レス) id: a9993c5dba (このIDを非表示/違反報告)
みぃさん(プロフ) - この夢主ちゃんと及川さん、大好きです。ほんとに可愛い二人ですよね。次回作も楽しみです。 (2016年12月17日 14時) (レス) id: 7606bf5237 (このIDを非表示/違反報告)
沖槻(プロフ) - うぇいさん» 最後そこで終わるんだ!!って感じでしたよね!!ツッキー…いい顔してましたね!!今後にも期待(´∇｀) (2016年12月11日 16時) (レス) id: a9993c5dba (このIDを非表示/違反報告)
沖槻(プロフ) - メガネコ@暇人さん» もう、マンガの時点でヤバイとは思ってたけどもう、もう……改めて惚れる。コメントありがとうございます！ (2016年12月11日 16時) (レス) id: a9993c5dba (このIDを非表示/違反報告)
うぇい - 最終回すごくよかったですよね！！ツッキーーー！！！！！！ (2016年12月11日 16時) (レス) id: 99da9cfb9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖槻 x他1人 | 作成日時：2016年11月26日 22時
