76話 ページ43
オペラさんの気配が少したじろいだ気がした
ｵﾍﾟﾗ「……申し訳ありません、A様…」
『…俺こそすみません、偉そうに……』
ｵﾍﾟﾗ「………いえ…」
オペラさんは飲み物を置いて部屋からそっと出ていく
ｵﾍﾟﾗ「…サリバン様は今、諸事情で家を留守にしております
今回のことはサリバンさまが帰ってきたら、報告致しましょう
それと、大事をとって前夜祭はお休みしてください」
『…はい……』
バタン、と扉がしまった音が響いた
それと同時に俺はベッドに再び潜る
『はぁ……』
起きた直後と同じように手を影に伸ばす
『…コンちゃん…俺、コンちゃんと一緒じゃないとやだよ…』
何も言わない影を撫でる
冷たい床の感触
コンちゃんのふわふわの髪じゃなくて
ひんやりしてるけど、どこか温かみを感じる肌でもない
硬く、冷たい床
『……コンちゃん…』
なんで、出てきてくれないの……？
魔力が簡単に暴走する主なんて、呆れてしまった？
嫌になった……？？
『…少しでいいから出てきて、隣に……いて、』
いつもみたいに…わらって……いっ、しょに……
また眠気が襲って、俺のまぶたは降りた
ベッド下の影がゆらり蠢く
影はずずず、と動き、紺色の触手へと形を変える
ベッドからはみ出た細腕に優しく触る
cn「…ごめんね……ごめんね、ご主人……」
こんな頼りない
あんな風に言ってもらっても、まだ自己嫌悪が止まらない
ご主人…どうか、いい夢を……
触手は黒く塗りつぶされ影に戻る
嗚呼、こんな気持ちは初めてだ
暗く、黒く、空っぽの俺の初めての感情が
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 139人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユカミナ(プロフ) - おこめさん» ひぇ…ありがとうございましゅ………ヤンデレっぽさは意識してやす( ¨̮ )kyoさんも、そのうち出しますのでお楽しみに…((ｺｿ (2022年3月20日 11時) (
レス) id: 28a9b13a49 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - えーそうですね。控えめに言って好きです。いやぁ〜ほんと。もうね、めっちゃ良かったです。特にtnがマスク外した時のシーンがヤンデレっぽくて最高でした。あ、あとですね、出来ればkyoさんを先生として登場させて欲しいです！！ほんと出来ればでいいんで！！ (2022年3月20日 0時) (レス) id: dfd53eccc9 (このIDを非表示/違反報告)
鸛(コウノトリ) - あっ、好きすぎる.......作者さんは天才ですか？天才ですね！！！ (2022年1月28日 16時) (レス) @page33 id: b918a201eb (このIDを非表示/違反報告)
名無し98883号(プロフ) - いや、もう最高です(*^^*) 死んでもいいです!!! (2021年11月16日 19時) (レス) @page18 id: cbf5f5c53a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユカミナ | 作成日時：2021年6月15日 22時
