53、ヒーローにはもう少し早く来てほしい。 ページ5
「ぐっ…ぅ…。」
『おそ松さん!!やめろ!!私は逃げない!!私を切りたきゃ切ればいいだろ!!これ以上こいつを傷つけるな!!』
切り付けられたおそ松くんは私の方へ倒れた。
私は倒れたおそ松くんを抱えて必死に叫ぶ。
これ以上血が流れるのは見たくない。
これ以上おそ松くんが傷つくのは見たくない。
「あぁ♡本当ですか…?うれしいです〜♡じゃあ、Aさんに免じてその虫は見逃しますね♡んふ…頑張って痛くないようにします♡」
私の足首にりなの手がかかる。
「とりあえず、足の腱だけ切りますねー♡」
肌に冷たい金属が当たったかと思うと皮膚がプツリと切れて血があふれ出る。
痛い。
でも、仕方ない。これ以上おそ松くんが傷つかなくて済むのなら、こんな痛み、どうってことない。
「んふふ♡イイコですねー、Aさん♡じゃあ、もう片方も切っちゃいましょうか。」
そう言ってりなは反対の足首に手をかけた。
その時、一階からドタバタと人の足音が聞こえてきた。
その足音は瞬く間に二階へとやってきて、勢いよく扉を開いた。
あぁ、やっと来たか…。
「Aちゃん!?おそ松兄さん!?一体、何が起きてるの!?」
「おそ松兄さん!!しっかりして!!酷い怪我…トド松!早く救急車と警察呼んで!!」
「これは…どういうこと…?アンタ、誰だよ。なんでおそ松兄さんとコイツを…。」
「Aちゃん!大丈夫?ぼくたちが来たから安心して!」
私が呼んだ、松たちが。
私は二階に上がる前、トッティくんにメールをしていた。
―――――――――――
松野さん、家には今誰がいますか?
なんだか様子がおかしいので見てみます。
念のため、ほかの松野さんたちも全員呼んで家に帰ってきてください。
お願いします。
―――――――――――
時間はかかったが、そのおかげでなんとか助かりそうだ。
「!!また虫けら如きが私の邪魔するの!?いい加減にしてってば!!今すぐ全員消えてよ!!」
松たちの登場で怒り狂ったりなは包丁を松野くんたちに向けて振りかざした。
「…オレの兄弟たちを傷つけようとする奴は誰であろうが許さないぞ。」
その手をカラ松くんが掴み、包丁を奪う。
「離して!!離してよ!!虫の分際で私に触らないで!!やめてよ!!あぁ!!どうして私の邪魔ばっかり!!」
掴まったりなはそう泣き喚いた。
54、感情を知った人形は悲しみに暮れ涙を流す。→←52、狂気は人を歪ませた。
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キル坊(プロフ) - rainbow204649さん» はい!早速書かせていただきました…!いろいろ書きすぎておろそかになってしまっていたところもあったので、やる気になれるいいチャンスでした!ありがとうございます! (2022年11月30日 21時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
rainbow204649(プロフ) - いえ、怒ってませんよ。 (2022年11月30日 20時) (レス) id: d0a66fb317 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - rainbow204649さん» すみません、チョロ松の番外編はこれからなんです…!お待たせしてしまって申し訳ございません!なるべく早く書けるように頑張ります…! (2022年11月30日 16時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
rainbow204649(プロフ) - チョロ松 番外編はないんですか? (2022年11月30日 16時) (レス) id: d0a66fb317 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - ありがとうございます!嬉しいです!感謝してます。楽しみに待ってますね。 (2022年10月6日 16時) (レス) id: 07a8a54005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キル坊 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okitakarum1/
作成日時:2022年9月19日 16時