sister_42 ページ43
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...多分彼は私が嘘をついてることも、事実を隠したいことにも気付いている。彼は人の決めたことに口は出さないらしい。
(まぁ、それが危険だったら止めるのだろうが)
銀さんが予想しているのは精々斬られたのが酔った浪士ではないことぐらいだろう
銀「...なぁ、その、答えにくかったらいいんだけどよ、なんで沖田くんに嫌われてるって思ってんの」
そこだけは言ってこなかった、言いにくかった。
「うーん、秘密にしてくれるか?」
銀「口は堅い方だけど」
「ふ、そうか。
...攘夷戦争に参加するということは命を捨てる事に等しい、もちろん総悟とか近藤さんとか、姉さんと揉めたんだ。だからお前らなんて嫌いだ、てな。総悟には特に酷い事を。姉さんって呼ぶな、鬱陶しいと」
銀「...本心」
「そんなわけないだろ、今だって大好きさ。姉さんって呼んで欲しいよ、でも無理だから。あの子には酷い言葉を言ったし汚い言葉を言わせてしまった」
お前なんかもう姉じゃない!嫌い!そのまま1人で生きて勝手に死んじまえ!!
「辛かったよ、正直。そのあと直ぐに攘夷戦争、人殺し。紅月姫と呼ばれ繰り返される命の取り合い、手に残る肉塊を切る感触、頭に響く呻き声、遠くで聴こえる爆発音、辺り一面赤、紅、あか。」
きっと銀さんも同じ状況の中生き抜いてきた、それを思い出してか彼の眉間は皺を寄せている
「...あの頃からずっと夢を見てるんだ。色んな悪夢」
銀「例えば」
「1つは総悟達に拒絶される夢、皆光の無い目で人殺し、人殺しって指差して言ってくるんだ。
もう1つは幕府の人間、天人達に総悟達が殺される夢。天人達はお前が弱いからだと、殺される瞬間の総悟達もオ前ノセイデ、許サナイって。夢なのは分かってるがいつ正夢になるかと不安で死に物狂いで剣を振るった。」
あとは、と口を開いた時
銀「死んだ仲間達が...お前は何一つ護れねェ、今まで護れたものなんてない、ってよ。床に転がる屍が口々にそう言うんだ」
「...ふ、そうか。」
彼はそんな苦しい夢を。
「だが残念、私はそんな夢1度も見た事がないな。私はね、息をしてない総悟達がお前は何も護れやしない、俺達を見捨てた、悪人、と」
銀「...お前を縛り付けるモンは、」
「決して総悟達じゃないよ、私の心の弱ささ。」
私と銀さんは似ているが似ていない。
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わか(プロフ) - 華さん» 華さんはじめまして、コメントありがとうございます!そう言って頂けて幸いです。更新頑張らせていただきます...!´`* (2021年2月8日 7時) (レス) id: 680e3bc541 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - わかさん» はじめまして!楽しく読ませて頂いております!次回更新楽しみです!! (2021年2月7日 23時) (レス) id: ab4f0db506 (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - ちゃちゃさん» ちゃちゃさんありがとうございます!最近は調子がいいので今のうちに沢山更新しますね´`* (2021年1月23日 13時) (レス) id: 680e3bc541 (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 光華さん» 返信遅れてごめんなさい(TT)ありがとうございます頑張ります〜!! (2021年1月23日 13時) (レス) id: 680e3bc541 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - いつも楽しく見させてもらってます!もう最高です! (2021年1月23日 9時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わか | 作成日時:2020年11月27日 7時