元姉さん

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夕陽が見えなくなった頃､訪ねたのはスナックお登勢の上の万事屋



インターホンを押しても出て来ないのは学習したので入りますよ､と一声かけて中へ入る





｢邪魔するぞ｣

銀｢ぁ？Aか｣



インターホンくらい押せよな､と言う銀さん



｢どの口が言うか...あれ､神楽達は居ないのか？｣




何故かソファに寝転がってジャンプを読む腐れ侍だけしか居ないのだ




銀｢てめェ今失礼な事言っただろ､聞こえてっからな｣


そんな言葉は無視して質問の答えを促す



銀｢神楽が姫んとこ泊まるっつーから新八も帰らせた｣

｢姫？...キラキラネームか｣




なんつー名前だ､その子が本物の姫だったら姫姫になるじゃないか｡せめて姫乃くらいにすればいいのに｡




｢...いや､そうしたら姫乃姫か｣

銀｢1人で突っ走んないでくんない？姫って将軍とこのそよ姫な｣

｢...は？茂茂様の妹？｣

銀｢だーからそうだって｣




｢交友関係どうなってるんだ万事屋は｣

銀｢まぁまぁ色々あんだよ｡で､なんで来たわけ｣





そうだ､忘れてた｡



目的を思い出して銀さんの向かいに座る





｢今日夕方から上がっていいと言われたんだ｡だから夕飯でもと誘いに来たんだが銀さんだけだったって訳｣

銀｢なに､奢ってくれんの？｣




奢りの予感に寝崩していた体勢を起き上がらせこちらを見る



｢まあそうだな｣



返事をすれば0.3秒後に行くと返答がある｡














靴を履き玄関を出ながら銀さんがあ､と思い出したように言う



銀｢神楽いなくて良かったな､あいつ馬鹿食うから｣

｢神楽がいるなら食べ放題でも連れてってやろうかと思ってたが銀さん1人なら辞めておくよ｣


銀｢はぁ！？ずるくね？！｣

｢奢ってやるだけありがたいと思うんだな｣








暖かくなり始めたばかりの5月の空は風が気持ち良い｡













銀｢んで？どこ行くの｣

｢折角の銀さんとの食事だ､銀さんの行きつけに連れてってくれ｣

銀｢そうかい｣






止めていた足を再び動かした銀さんに着いていく










＿＿













｢銀さんいらっしゃい｡あら､今日はお連れさんも一緒なのね？｣

銀｢下のババァんとこで働き始めた奴だよ｣



私を紹介してくれたらしく挨拶をする｡カウンターに並んで座り取り敢えずは



｢｢生で｣｣

｢あら､Aちゃんの方も酒豪なの？｣

｢嫌いじゃないな｣





銀さんはいつものでいいわね､と彼の前に差し出されたのは.....丼？

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