守ってやるよ。俺達が【第三体育館】

俺達が守る-3- ページ3

腕を押さえながら、ゆっくりドアを開ける。









寝ている全員を起こさないように気をつけながら中に入る。









すると....









「お、お帰りA。」


「え....黒尾....?」









何で、まだ起きてんだよ。いつも、寝てろって言ってるのに。









「遅かったな。」


「そうか?」









そう言いながら刺された腕を後ろに隠す。









それに、全く気づかない黒尾は....









「あ、あのさ....昼間は悪かったな。言い過ぎた。」


「あ...いや....こっちこそ悪かった。」


「っで、プリンの代わりにはならないだろうけど.....

お前の分の飯、セバスチャンさんに頼んで俺が作ったんだけど.....食うか？」









そう、心配そうに聞く黒尾。









嬉しすぎる。









「マジで！？お前が作ってくれたんなら、絶対食うよ！！！」









そう言ってリビングに向かうと黒尾に「座ってろ!!」っと言われた。









そして、少しすると嬉しそうな顔で黒尾が持ってきた料理。









何故か雰囲気が黒い。









黒尾だけに?何てな！！









白ご飯は普通に分かる。









なら、これは....









「サンマ....だよな!!」


「おう！！でも.....焦げたから.....」









そう言う黒尾の顔は凄く悲しそうで.....









私は、黒尾が焼いてくれたサンマにかぶりついた。









「ど、どうだ....?」









少し焦げた味がするけど.....









「上手いよ！！」


「そうか!?あ!!その味噌汁も俺が作ったんだ!!」


「そうか!!」









そう言って味噌汁の器を持ち上げると....









((ズキンッ









刺された腕に激痛が走る。




そして、味噌汁の入った器を落としてしまった。









最悪だ.....








やっちまったよ。









「A大丈夫か!?」


「あぁ。悪い手が滑った！！ゴメンだけど、もう一回入れて来て貰っていいか?」


「でも、片付けしないと....」


「それは、私がやっておくから！！」


「分かった！！ちょっと待ってろ！！」









そう言って駆け足でキッチンに向かう黒尾。









手の甲が赤くなっている。









火傷したか.....









そんな事は気にせず私は、黒尾の作ってくれた飯をまた食べ始めた。

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