噂の息子くん (ページ26)

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24.意識ページ26

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まただ。

また、幼い時の夢だ。

父さん？

♪～♪～♪～♪～♪～♪～♪～

綺麗な子守り歌。

よく歌ってくれたっけ。

俺は小さい時から夢見が悪くて、
よく泣いていた。

怖い夢をみて起きた時に、父さんはよく
子守り歌を歌ってくれた。

JK｢ほら、A、もう怖くないでしょ？｣

『...まだこわいよぉ、』

JK｢パパがずっと隣にいてあげるから。
大丈夫だよ。｣

『...お仕事...行かない...？』

JK｢行かない。ずっとAのとこにいるよ。｣

そう言って、小さな俺を抱く父さん。

父さんはよく、夜に俺を寝かしつけたあと
仕事をしに部屋を出ていった。

とはいっても隣の部屋で新曲のmixや、ダンス練習、
録音をしていただけだったけど。

当時は、心細かった。

忙しいのを分かっていたから、なかなか
言えなかった。

父さんと一緒に眠る時間が大好きだったのに。

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ピッピッピッピッ...

『...っ、』

無機質な白い部屋。

そうか、事故にあったんだ...

包帯がぐるぐるに巻かれ

たくさんの機械に繋がれた腕。

JK｢...A...！｣

傍に父さんがいた。

『...父さ...ん』

どうやら3日間眠っていたらしい。

全身を強く打って、出血もひどかった。

父さんは、泣きながら俺の名前を
何度も呼んだ。

『...ごめん...なさい...。誕生日...なのに...』

JK｢...何言ってるの、、｣

JK｢...生きていてくれたでしょ...！｣

そう言って泣いた父さんは

俺の手を痛いくらいに強く握っていて。

あったかくて、

自分が生きているって、そう思えた。