story46 ページ1
.
少年探偵団宛に、1年A組の杉浦開人くんから調査依頼があった。
依頼内容は、開人くんのお父さんが経営するアパート"木馬荘"の住人、3名のうち1名が夜な夜な怪しい行動をしているから、何をやっているのか調べて欲しいというものだった。
その依頼を受けたオレたち少年探偵団は、翌日の土曜日彼の住むアパートへと赴いたのだが、その"木馬荘"は火災で跡形もなく燃え尽きていた。
オレたちは、焼け残った開人くんの日記を頼りに犯人を突き止め、事件は無事に解決へと至ったのだった。
「それじゃあ、これから皆で開人くんのお見舞いに行きますか!」
「さんせー!」
「その病院、結構遠いから博士に車で連れてってもらおーぜ!」
「博士?…君たちの知り合いに博士がいるのかい?」
光彦たちの話に参加したのは、木馬荘の住人のひとり、沖矢昴さんという大学院生。
オレと同じホームズファンのようだ。
ホームズファンに悪い人はいないとオレは思うが、灰原はどうにもお気に召さないらしい。
「うん、いるよー!」
「いっつもくだらねぇゲームばっか作ってるけどよ!」
「一応、工学部の博士号を取ったと言ってました!」
「それは奇遇だなぁ。僕も工学部の博士号を取ろうと、大学院に通っている身でね…家はこの近くなのかい?」
「はい!すぐそこです!」
「その博士に会ってみたいんだけど…」
「いいよー、案内してあげる!」
「それはありがたい…」
4人の会話を聞きながらふと視線を巡らせれば、視界の端にうつった女性が突然ふらついてしゃがみこんだ。
「!大丈夫…っ!?」
慌ててすぐ隣にいた灰原と共に駆け寄れば、その女性は以前会ったことのある人だった。
「Aさん…!?」
オレが名前を呼んだことに驚いたのか、青ざめた顔をあげるAさん。
「…コナン、くん…?」
「Aさん、大丈夫?どうしてこんなところに…」
こんなところ、というのは火事跡にという意味だ。
Aさんに初めて会った時、火事が起きたと聞いてから様子のおかしかった彼女を、タクシー乗場まで送っていった赤井さんに後で聞いたのだ。
赤井さんは、Aさんは幼い頃火災に巻き込まれて、それ以来火事や炎がトラウマになってしまっている、とそう言っていた。
「…ここが、今日の仕事先だったの。まさかこんなことになっていたなんて…」
青ざめた顔のまま、力なく首を振るAさんに依頼主の名前を聞けば、杉浦様と返ってくる。
.
698人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱぱんだ(プロフ) - カコさん» いつもありがとうございます!最高と言ってもらえて、本当に嬉しいです(*^^*)基本的にハピエン好きなので、読んだあとほっこりしたいじゃないですか(笑)優男の方もぜひ、お願いしますね! (2018年4月9日 21時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - いや〜もう最高でした。ぱぱんださんの作品は読後に幸せな気持ちになれて好きです。今回もありがとうございました。これから安室の続編読みま〜す。 (2018年4月9日 20時) (レス) id: 667d573e94 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - 智真さん» こちらこそ、読んで下さってありがとうございました(*^^*)楽しんで頂けたようで、とても嬉しいです!これからの執筆の糧にさせていただきますm(__)m (2018年4月9日 18時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
智真(プロフ) - 完結おめでとうございます!赤井さんイケメンすぎるし、降谷さん優しすぎるし、キュン死しそうに何度もなりました笑 公安メンバーとのやり取りも凄く好きで、とにかく面白かったです!!素敵なお話ありがとうございました(≧∀≦) (2018年4月9日 16時) (レス) id: 809fa61cec (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - みーさん» ありがとうございます(*^^*)楽しみにして下さって、とても嬉しいです!おかげさまで無事に完結できました(*^^*) (2018年4月9日 6時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱぱんだ | 作成日時:2018年3月2日 11時