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「はい。楠田さんからで、お届物はこちらです」
「は、花…?」
花を受け取っているジョディさんを、難しい顔をして見ていた秀一様に、私はもう一度声をかける。
「お仕事ですよね?私なら大丈夫です。このまま真っ直ぐ帰りますから」
「……すまない。せめてタクシー乗り場まで送っていくから」
「大丈夫ですって…」
「ボウヤ、ジョディに伝えておいてくれ」
「うん、わかったよ!」
さっぱり私の話を聞いてくれない秀一様に連れられて、タクシー乗り場へと向かう。
「すまない。傍にいてやれなくて…」
「何ともありませんから大丈夫ですよ。秀一様のおかげで炎も見えませんてしたし」
そうか、と苦笑した秀一様は先頭にいたタクシーをつかまえて私を乗せた後、私の制止も聞かずドライバーにお金を渡し、住所を告げる。
「A、部屋に戻ったら必ず連絡を入れるように」
「…わかりました。ありがとうございます」
私の言葉に彼はひとつ頷いて。
ドライバーに出してください、と言ってタクシーから離れた。
走り出したタクシーを見送って、秀一様が踵を返したのをちらりと確認して、ひとつ息をつく。
いつまでもこんなに心配をかけていては、秀一様も困るだろう。
もっとしっかりしなくては。
そう思うのに、いつだってあの大きな左手に縋ってしまうのだ。
何度も見ていた真っ赤なあの夢から、救いだしてくれたあの優しい手に。
(……秀一様……)
仕事が落ち着いたら、また一緒にご飯を食べれるだろうか。
その時は、お礼に腕を振るおう。
私にできるのはそのくらいのことだけれど、きっと彼は喜んで食べてくれるだろうから。
そう思いながら、私は見慣れた景色が流れていくのをぼんやりと見つめた。
これが彼との最期だなんて、知りもせず。
**************
これで一部完結になります。
次は幼少期の番外編をはさんで、物語は二部へと突入します。
二部の最初は降谷さんばかりかも(笑)
オチはちゃんと赤井さんですよ!
沖矢さんも早く出したいです…←
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ぱぱんだ(プロフ) - 桜桃さん» 夢主は警備企画課はアイドルみたいになってますからね(笑)赤井さんの悩みの種が増えること間違いなしです(笑)風見さん好きなので出せて良かった…!(*^^*) (2018年3月1日 10時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃 - 赤井さんが夢主のモテモテぶりを見たら、きっと血相を変えるでしょうね(笑)風見さん達が青春真っ盛りの少年見たいでカワイイ(*´ω`*) (2018年3月1日 10時) (レス) id: c7f2d52cbe (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - 桜桃さん» 赤井さんは子供のころからイケメンであってほしいイメージです(笑) (2018年2月26日 12時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃 - 番外編読みました。赤井さんは子供の頃からカッコイイ! (2018年2月26日 12時) (レス) id: c7f2d52cbe (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - えりさん» こちらこそ、ありがとうございます(*^^*)正直、嫉妬する二人は書いていて楽しいです(ひどい) (2018年2月23日 0時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぱんだ | 作成日時:2018年2月10日 7時