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「…そうか」
それだけ言って、俺は電話を切った。
電話の相手はジョディ。電話口でまだ何か騒いでいるが、話の内容は聞いた分で充分だ。
(…水無怜奈…キールに意図せずつけてしまった盗聴器、か…)
「…秀一さん?お電話終わりましたか?」
「あぁ。すまない、仕事が入った」
「そうですか…お昼はどうされますか?」
「非常に残念だが、このコーヒーだけ飲んだら行くよ」
昨夜泊まった流れで、今日は午後から仕事だというAとゆっくりしていたのだ。
「あ、じゃあ少し待ってて下さいね」
コーヒーを飲んでいる間に、Aはさっと軽食を用意して包んでくれる。
あれはサンドイッチだろうか。
「これなら車でも食べれますから、良かったら合間に召し上がって下さい」
ちゃんとご飯食べないと駄目ですよ、と笑って言うAから包まれたサンドイッチを受け取る。
「ありがとう。助かるよ」
玄関まで見送ってくれるAの頭を軽く引き寄せて、額にひとつ口付けを落とす。
「じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
Aのやわらかな声に背を押されるようにして部屋を出た。
これから物騒な奴らと戦うなんて、想像もつかないほど穏やかな気持ちで。
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その日の夜、秀一さんからメールがきた。
『少々忙しくなりそうだ。しばらくはそちらに行けそうにない。戸締りはしっかりとするように』
わかりました。お体に気をつけて、と返信を打つ。
無理をしなければいいけれど。
そう思いながら私は、昨日秀一様が着ていた夜着を丁寧に畳んだ。
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実はブラックインパクトでした。の回。
水面下?の灰皿男VS優男が落ち着きましたので、次回からは赤と黒のクラッシュに入ります。
他のぱぱんだ作品をご覧の方はご存じかと思いますが…相変わらずほんのりな(笑)原作沿い入ります。
もはや原作沿いというより、原作の流れを汲みます的な。
お話の構成上、捏造あったり、会話増えてたりすることもあるかと思いますが、どうぞ華麗にスルーしていただけると助かりますm(_ _)m
そしてたくさんの方のお気に入り登録&評価&コメントありがとうございます!
本当に嬉しく思っています(*^^*)
これからもどうぞ、お付き合い下さいませ!
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ぱぱんだ(プロフ) - 桜桃さん» 夢主は警備企画課はアイドルみたいになってますからね(笑)赤井さんの悩みの種が増えること間違いなしです(笑)風見さん好きなので出せて良かった…!(*^^*) (2018年3月1日 10時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃 - 赤井さんが夢主のモテモテぶりを見たら、きっと血相を変えるでしょうね(笑)風見さん達が青春真っ盛りの少年見たいでカワイイ(*´ω`*) (2018年3月1日 10時) (レス) id: c7f2d52cbe (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - 桜桃さん» 赤井さんは子供のころからイケメンであってほしいイメージです(笑) (2018年2月26日 12時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃 - 番外編読みました。赤井さんは子供の頃からカッコイイ! (2018年2月26日 12時) (レス) id: c7f2d52cbe (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - えりさん» こちらこそ、ありがとうございます(*^^*)正直、嫉妬する二人は書いていて楽しいです(ひどい) (2018年2月23日 0時) (レス) id: 0dfef02039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぱんだ | 作成日時:2018年2月10日 7時