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C ページ5

桜を見た後は、買い物をした。

あっちがいい、いや、こっちのが良い。

予算的に見てもこっちでも大丈夫そうですけど、

いやいやいや、あっちの方が性能も良いですよ?、

あの形よりかは、こっちの形の方が良い形態(フォルム)ですよ?

等々。

ああでもない、こうでもないと言い争いをしているとお店の方から中が宜しいのですね。と言われ

てしまい、二人して赤面した。

帰りに夕食の材料を買う為に、八百屋によったけれど、

矢っ張りここでも言い争いをしておばちゃんに仲が良いねぇ。おまけだよ。と言われて、二人して

赤面しつつ、おまけまで頂いた。

私はカレーが食べたかったのに、安吾さんはハヤシライスが良いと言って家に帰るまでの道のりを

言い争いをしながら歩いた。

結局、ハヤシライスになった。

なぜかというと、安吾さんが作ったからだった。

安「いいですよ。そこまで言うならカレーにしましょうか。」

「やった!ありがと!安吾さん!じゃあ私、仕事かたづけてきますね。」

安「はいはい。」




安「出来ました。食べますよ。」

「・・・安吾さん。これハヤシライスじゃないですか!カレーにしてくれるっていったじゃないで

 すか」

安「作るのは僕です。いやなら食べなくても良いですよ?」

「う。食べます。食べますから、片付けないで下さいぃぃ」

安「じゃあ。」

「「いただきます」」

ぱく

「!?美味しい!なんですか!これ!」

安「ふふ、秘密です。」

「秘密って・・・ひみつですか。ふふ。美味しいですね。」

食事の時は決まって無言になる。

静かに食べなくてはいけないという規則も、理由もない。

けれど自然と無言になる。

無言の中でもまるで、話が出来ているそんな気がするのは私だけだと思いたくない。

会話をするわけでもないけれど、ゆっくり味わって食べるから時間がかかる。

愛しい人が作った物だから。最後まで大切にしたいと思う様になったのはいつからだろうか。

この愛しい人となるべく永く一緒に“近い”道を歩みたいと思うようになったのはいつからだろう

こんなにも幸せを感じられるようになったのはいつからだったのだろうか。

そうして、私は最後のひとすくいを口に入れた。

「ご馳走様でした。」

安「ご馳走様でした。」

「お風呂わかしますか?」

食器を片付けながら尋ねる。

安「そうですね。沸かして下さい。出たら、月見酒をしましょうか。」

「はい!」

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卯月師走>>翡翠様 - コメントありがとうございます。プロフィールなかったので載せておきました。応援ありがとうございます。 (2018年6月3日 23時) (レス) id: f45b803d55 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - えっと、これは主人公が安吾さんの奥様でよろしいですかね?面白い作品でした。これからも更新頑張ってください! (2018年6月3日 16時) (レス) id: afd32b2f38 (このIDを非表示/違反報告)
卯月師走 - お読みくださりありがとうございました。宜しければコメントをお願いします。 (2017年12月31日 11時) (レス) id: af6d51fe9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月 師走 | 作成日時:2017年12月26日 19時

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