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Taiga
あれから1年ほど経った。俺が雑誌で(主人公)の事を話したのがきっかけで彼女は人気が出て、【一ノ瀬燐】としてドラマの主題歌をやったり音楽番組に出たり引っ張りだこ。俺らも無事に願い叶ってデビュー出来ていたって順調だ。
変わらず俺らは元気で、慎太郎や樹たちは3人でよく飲んでるらしい。俺も舞台期間を除けば2人でご飯に行ったりしていた。
大「燐って、本当に素直だよね 笑」
「なに急に 笑 煽てても何も出ないよ？ 笑」
大「そんなつもりはないけど 笑
ふと思っただけ、会った時から全然変わらずにどんな時でも明るくて、相談しあえて。」
「それはありがとう 笑
前にも言ったでしょ？後悔したくないだけだよ 笑」
大「あー言ってたね。前向きでいいなあって思った」
「私ね、もし死ぬなら二度寝するような感覚で死にたいの。重たいこと考えずに、楽しかったなあって気持ちだけで、二度寝するような軽い感じで」
大「二度寝ねえ…」
「そう、悲しい顔で泣きながらお別れとか嫌だから、みんなで楽しい歌うたってばいばーいって感じに軽く」
「お別れの言葉とかも、こいつ死んだのか？ってくらい明るいのがいい。最後にみんなが泣き笑いしてくれて終わりって感じ」
大「なんかいいね、そういうの」
「いいでしょ？有名な俳優さんとかが来てくれたら嬉しくなって生き返っちゃうかも」
大「例えば誰？」
「うーん、佐藤健とか？菅田将暉とか」
大「それは豪華なお葬式ですこと 笑笑」
「大我は？なんかないの？どうやって死にたいとか」
大「今はあんまりないかな…未練なく死ねればいいくらい」
「そっか、叶うといいね、その願いも」
大「そうだね」
いきなり死ぬ時の話をするなんて、と思ったけれど、突拍子もないことをよく言い出すような子だから納得してしまう自分がいた。
ねえ、燐？
燐は未練なかった？
君の生きる世界は楽しかった？
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作者名：RiLi | 作成日時：2020年8月2日 1時
