朝焼け ページ7
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ジョンウ「Aヌナ、まだ寝てるの？」
普段は自分の方が遅く起きるジョンウだが、年の初めだからか朝から張り切っている。Aは「ヌナは眠いの。」と言っていつも通りジョンウを軽くあしらった。ジョンウは大分悲しそうだ。
ハルト「俺たちの宿舎でゲームでもしないかなって思って誘いに来たんだけど」
『ドヨンも寝てるし、私も眠いから少し経ったら行くよ』
朝から勢い全開の弟たちに感心しながらAが言うと、ジョンウ以外のメンバーも悲しそうな表情に変わる。
アサヒ「じゃあ俺もここ残って２人と一緒に行くわ」
Aがいないことに不満そうな弟たちとアサヒが残ることに不服そうなジェヒョクだが、少し経ったら来ると言うので納得し、ジフンとマシホと一緒に部屋からぞろぞろと出ていった。
ジフン「ジュンギュたちも誘おうよ」
ジョンファン「そのつもり！」
微笑ましいやりとりが遠のいていき、再びAたちの宿舎に静寂が訪れる。
『あさひ、残ってよかったの？私とドヨンだけでも大丈夫だよ』
アサヒ「ううん、俺がAといたかったから」
素直なアサヒに驚いて目を見開くAだが、すぐに目を細めて幸せそうな笑顔を浮かべる。
アサヒ「このパーカー、」
『うん、あさひがくれたやつ』
アサヒ「俺があげたやつ」
『ふふっ、あさひが着てたのもらったから、まだあさひの香りがするんだ〜』
アサヒ「それ大丈夫？くさくない？笑」
『あさひの良い香りがするからこのパーカー大好きなの。香り薄くなったらあさひがもう一回着てね。』
アサヒ「何やそれ笑、ほら、膝の上おいで。」
Aの謎の提案に戸惑いながらも、甘えたAを堪能しなければとアサヒは膝枕を促し、Aは素直にアサヒの膝に頭をのせ、目を閉じた。Aは眠たいときとお酒を飲んだとき、特に甘えてくれるので、Aにちょっかいをかけすぎて怒られるメンバーもいるが、アサヒは少しでもこの時間が長く続くよう静かに喜びを噛みしめる。
『ひーくん、』
アサヒ「ん？」
ほぼ寝かけているAに「ひーくん」と呼ばれてドキッとしたアサヒは、表情は変えないものの普段よりも高い声で返事をした。
『いつもありがとう。今年もよろしくね。』
かわいい笑顔で、かわいい声で、かわいいことを言われてしまっては敵わない。
アサヒの耳が朝焼けのように赤く染まっていたことは誰も知らないお話。
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作者名：ジュン | 作成日時：2022年12月30日 10時
