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神様 37 ページ38

横浜はかつての狂気に飲み込まれていた。

虚言は驚愕しているマフィアをチラと見て、それから自分で引き起こした惨状を興味深そうに眺めていた。

「何故……!?」

中也が吐き捨てるように云う。虚言はそれにおや、とした表情を見せた。

「何故?か…。愚問だな、そこの青年。さっきも云った通り私はあの子と組織のことを1番に考えている。あの子の不幸はこの民衆から来てるものだ。なら、その不幸の原因を取り除けば良いだろう?」

「違ェよ、なんでQの呪いがまた発動してるかって事だよ!Qは今地下にいるはず…!」

「私はこれでも異能組織の長だ。…まあ、その異能力者達も、今や居ないようなもんじゃが…私の異能は、過去の出来事を再現する異能者だ。これなら惨状の意図が理解出来るかい?」

虚言の勝ち誇った顔に、中也は悪態をついた。

横浜は死屍累々としている。
虚言はそれを眺める。だが、向けられた大量の銃口に気づくと、わかっていたかのような溜息をついた。

「私ももうすぐ殺される…だからせめて生きやすいようこの街を…」









『…何してんの爺ちゃん』


入口から聞こえた声。
マフィアと虚言は一斉に声のした方に顔を向ける。
特に虚言は、ここにいる筈のない奴の顔を見て、驚愕していた。

「…何故此処にいるんだ、A」

虚言に呼ばれたAは、虚言に向かって歩く。

『いや、携帯探しててさ。此処に入った途端なんか横浜が凄いことになったから、何かあったのかなって』

鷗外はその発言に少し考えた後、少し面食らったような顔になり、やがて呆れた顔をした、
一方虚言は納得するも、すぐに立ち直り、Aの肩を掴み云った。

「A、駄目だ。ここにいてはいけない。即刻立ち去りなさい。君がいたら、その全てがお前に」

『いや、何何?全然わかんないよ』

虚言の言葉にAは困惑する。
突如狂ったような声がする。

Aはその声のする先を見る。それが視界に入った途端、Aの周りに黒いものが蠢き、Aの体内に侵入していく。その黒いものは狂人から出され、やがてで終わり、その人はその場に倒れた。

代わりにAには、大量の手形がついた。

『…え?何これ何何何助けてタスケテタスケテタスケテタスケテ!死ぬシヌノハイヤダ!ダレカ、アアア』

明らかに狂ったAを見て、虚言は絶望した顔をし、やがてマフィアから撃たれ、宙を仰いだ。









「さて、後は我々がなんとかしろとね」


鷗外は呆れたように笑った。

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作品ジャンル:アニメ
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彩りパスタ@しばらく読み専(プロフ) - 橙咲智歌さん» コメントありがとうございます!賢治くんには出会うのでしょうか、何処までが真実か分からない人ですからね・・・コメントでもボードでも仲良くして下さりありがとうございます! (2018年4月28日 12時) (レス) id: 1634f08530 (このIDを非表示/違反報告)
橙咲智歌(プロフ) - 読み終わって「はあぁぁぁぁ…」と感嘆の声を漏らしてしまいました!迚も世界観に引き込まれて面白かったです!夢主がラスボスだった事実…ひょえぇ…最後の最後にどんでん返しが来るとは思ってませんでした!イーハトーヴォ村…帰省した賢治くんとの遭遇フラグ…?← (2018年4月28日 10時) (レス) id: e71731f15b (このIDを非表示/違反報告)
彩りパスタ@しばらく読み専(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!ラストがお好みに添えていれば良いのですが・・・ (2018年4月27日 23時) (レス) id: 1634f08530 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年3月31日 9時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)
すーしー。(プロフ) - 彩りパスタさん» いえいえ。イラスト楽しみにしています〜 (2018年3月9日 21時) (レス) id: 4e9f960f28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩りパスタ | 作成日時:2018年2月15日 19時

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