神様 2 ページ3
横浜のとある商店街は、常に人で賑わっている。
『トイレットペーパーと、ティッシュと、キッチンペーパー…なんで今日は紙類が全部割引されてんだろ』
店側の意図が分からないセールにて、必要な物を買い揃えたAは、日用品売り場から外へ出る。Aが店を出た時、やけに包帯を巻いた男性と、白髪の個性豊かな髪型をした少年が横を通り抜けた。
その時。
｢太宰さん、少しは持って下さいよこれ重いんですから！｣
｢えー？だって私重いの嫌だしー｣
｢なら何で買い出しついてきたんですか！ってうわぁ！｣
白髪の少年が持っていた大量の箱やらは、少年の足が縺れると共に崩れそうになった。
『うわ！危ない！』
Aが無意識に出していた手は、少年が持っていた箱を捉える。
『うぐぇぇ！』
女子らしくない声を上げてAは地面に倒れ込んだ。その上から少年の荷物がドサドサと落ちてくる。
『いったい！』
荷物を全て受け止めた後、沈黙が走った。
｢君！大丈夫？！｣
荷物を退けて、少年はAに手を差し出した。優しさに心がじんわりしながらも、Aは少年の手を借りて立ち上がった。箱には傷1つ皺1つ無く、代わりにAのセーターには土埃がついていた。
『ああ、ありがとうございます』
｢いや！こちらこそありがとう！ああ、土埃ついてる。あ、怪我とかない？｣
少年はニッコリしながら返す。
その時、後ろの包帯の男性がAの手を取ってきた。
｢やあ、お怪我はありませんか？何と綺麗なお嬢さんだ。良ければ私と心中を…｣
｢太宰さん！助けてもらった相手に心中のお誘いはしないで下さい！｣
｢えー、でも敦くんこんな綺麗なお嬢さん放っておけないよ、という訳で是非私と…｣
『太宰……？敦……？』
何処かで聞いたことあるとAは言う。
おや、そうなのかいと、包帯の男性は飄々と笑った。
『なんか、変わった格好っすね。包帯凄い巻いてるから蛇みたいだし、白い髪の人は…ハードロックとかやってそう』
｢へ、蛇！？｣
｢ハードロック！？｣
二人共初めて言われた…と悶々としている。あ、嫌な事言ったかなと思ったAは包帯の男性に日用品売り場で包帯のセールもやってますよ。と言うと、包帯の男性は本当！？と言い走り去ってしまった。
一瞬戸惑ったAだったが、これ以上の不幸が降りかからないうちに家に帰ることにした。
｢あ！もう太宰さん！……そうだ、本当にありがと…て、あれ？いない…｣
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彩りパスタ@しばらく読み専(プロフ) - 橙咲智歌さん» コメントありがとうございます！賢治くんには出会うのでしょうか、何処までが真実か分からない人ですからね・・・コメントでもボードでも仲良くして下さりありがとうございます！ (2018年4月28日 12時) (
レス) id: 1634f08530 (このIDを非表示/違反報告)
橙咲智歌(プロフ) - 読み終わって「はあぁぁぁぁ…」と感嘆の声を漏らしてしまいました！迚も世界観に引き込まれて面白かったです！夢主がラスボスだった事実…ひょえぇ…最後の最後にどんでん返しが来るとは思ってませんでした！イーハトーヴォ村…帰省した賢治くんとの遭遇フラグ…？← (2018年4月28日 10時) (レス) id: e71731f15b (このIDを非表示/違反報告)
彩りパスタ@しばらく読み専(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！ラストがお好みに添えていれば良いのですが･･･ (2018年4月27日 23時) (レス) id: 1634f08530 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年3月31日 9時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)
すーしー。(プロフ) - 彩りパスタさん» いえいえ。イラスト楽しみにしています〜 (2018年3月9日 21時) (レス) id: 4e9f960f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩りパスタ | 作成日時：2018年2月15日 19時
