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赤side
赤「あ、これは猫じゃらしとちゃう!」
「ミャ、!」
いよいよ目の前まで近づいてきた正月に向け、姿見の前で当日着る装束の確認をしていた。
晩夏の時よりも 真っ白な千早に 長く後ろに伸びた裳、鮮やかな朱色の紐が胸元で揺れる。
舞を踊る度にひらり、と袖や裳に食らいつくジュンタを抱き上げ、もう一度姿見へ目を戻す。
赤「……変、やんな」
何度見ても慣れない自分の姿に嫌気がさす。
「ミャーン」
俺の腕の中から身を捩り、ストーブの前へ丸くなるジュンタ。
その隣に置いていたスマホからは 新しいメールが来たことを知らせるためチカチカと光っていた。
赤「……よかった、ちゃんと会えたんや」
メールの相手は望。
ぎゅっと集まって 昔から変わらぬ笑顔の集合写真に、今朝食べたであろう朝ごはんの写真や空の写真。
他にも何件も写真は送られ、今からみんなと観光するんや!と嬉しそうなスタンプが返ってきた。
赤「…………着替えよ」
久しぶりに見たみんなの顔は、より一層充実してキラキラしてて。
自分がすごく惨めに思えた。
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あーさん(プロフ) - 涙が止まりません。続き待ってます。 (2022年12月10日 13時) (レス) @page16 id: 88927b7bb6 (このIDを非表示/違反報告)
すみっこ(プロフ) - 読ませて頂きました!すごく面白かったので続き気になります!更新待ってます! (2022年4月4日 1時) (レス) @page10 id: bc8bfd9460 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかゆ。 | 作成日時:2021年11月17日 14時