ココアの味は。 (ページ6)

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緑side

約1年前、カフェ｢にじいろ｣に新しいメンバーが加わった。

桃｢小瀧望です！よろしくお願いします！｣

高身長、爽やかな笑顔、完璧すぎるルックス。

イケメンがやって来たなぁ、と思って横を見たら、案の定顔を赤くしたしげが。

赤｢か、神ちゃん…かっこえぇ…｣

きっと一目惚れしたんやろうなぁ。

女の子みたいにキャアキャア言うとる。

しげは恋愛対象が男やねん。

カフェ｢にじいろ｣におるメンバー、仲のいい常連さんはみんな知っとる。

緑｢しげ、またそっち見てるで｣

赤｢嘘…無意識や…｣

のんちゃんが働き出してから、しげの目線の先には必ずのんちゃんがおる。

無意識のうちに追いかけてんねんて。

赤｢あかん、これ以上はあかんっ…｣

青｢いや、もう手遅れやろ？｣

これ以上好きになったらあかん、とか何とか。

いつも帰り道に恋愛相談乗ってあげて。

赤｢小瀧、それちゃうよ？｣

桃｢え！？｣

でも、いざ本人を前にすれば先輩の顔になって。

あんなに乙女になっとんのに、不思議よな。

のんちゃんの前やとお兄さんになるんよ。

で、いつも後から真っ赤な顔して

赤｢心臓潰れてまう…｣

って、デレデレになんねん。

赤｢告白はする気ないで｣

関係が壊れるのが怖いから、想いは伝えへん。

そんなしげの恋心を、俺や流星。

カフェ｢にじいろ｣は、そっと見守ってきたんや。