ココアの味は。 (ページ38)

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赤side

赤「なんでここなん…」

小瀧に連れられて来たのはカフェにじいろ。

桃「先輩は座って待っててください！」

って、奥の席に案内された。

落ち着くとこがバイト先って…。

いや、確かに落ち着くけど他にもっとあったやろ…。

紫「はい、しげちゃん」

小瀧を待っている間に、ココアを持ってきた濵ちゃん。

赤「え、頼んでないけど…」

紫「ええやん、サービスやサービス！」

赤「…俺ココア好きとちゃうねんけど」

ボソッと呟いた言葉に、にまぁっと濵ちゃんの口角が上がる。

紫「好きちゃうのに、好きな人の前では頼むのしげちゃんや〜ん」

赤「あほっ！声大きい！！」

デレデレの濵ちゃんにツッコミを入れ、目の前の席に座らせる。

紫「まだ、好きなんやろ」

赤「…おん」

紫「一途やなぁ…」

一途って言われても、小瀧にしかときめかへんし、小瀧以上に素敵な人なんか見つからへんねんもん。

紫「ココアも好きになってくれたらええのになぁ…」

赤「そ、れは無理…」

何度飲んでも慣れないココアの味。

濵ちゃん曰く、飲みやすいよう改良してくれてるらしいけど全く効果は見られない。

紫「しげちゃんの恋は、ココアみたいやな」