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赤side
さっきから心臓がうるさくて仕方ない。
せっかくの神ちゃん退院パーティやのに…。
みんなと楽しそうに笑いあってる、そんな小瀧を見るだけで きゅっと胸が締め付けられんねん。
緑「しーげっ、もうココア冷めてもうてるで?」
赤「あ…ほんまや」
さっきからずっと小瀧のこと考えとったら、ココア冷めてもうたみたい。
緑「…のんちゃんのこと考えてたんやろ?」
にやりと笑う神ちゃんには、どうやら俺の心の中まで読まれてるようで。
赤「な、んで分かるんよ…」
緑「やって分かりやすいんやもん笑」
自分でも顔が赤くなったのが分かる。
緑「……そろそろ素直になってもええんちゃうの?」
赤「…このままでええねん」
素直になってしまえば、今まで我慢してたことがこぼれ落ちてまう。
既に容量いっぱいいっぱいまで溢れてしまった恋心に蓋をしたのに。
蓋を開けてしまえば、小瀧の普通を壊してしまう。
緑「両思いやと思うねんけどなぁ…」
ボソッと呟いた神ちゃんの声は、しっかりと耳に届いていて。
両思い。
薄ら気づいとんねん、もしかしたら同じ気持ちなんちゃうかって。
やっと俺を意識してくれたって。
めちゃめちゃ嬉しい反面、この恋が実ってはいけない悲しさ。
赤「……小瀧から、普通を奪ったらあかんねん」
これからどうすればええんよ。
複雑な気持ちのまま、冷めたココアを飲み干した。
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作者名:おかゆ。 | 作成日時:2020年7月4日 19時